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2013/04/29更新

Yコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール

407分

12P

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シリコンバレーではどのように革新的なサービスが生まれるのか

シリコンバレーで数多くのスタートアップに投資し、イノベーションを量産している投資会社Yコンビネーターを取材したノンフィクション。合格率3%の難関を突破して集まった160人の起業家たちのリアルな実態が描かれています。シリコンバレーで新しい革新的なサービスが生まれる現場の雰囲気が伝わる1冊。


■Yコンビネーターとは
Yコンビネーター(YC)というシリコンバレーのマウンテンビューにオフィスを構えるベンチャーファンドは、同時に数十社ものソフトウェア・スタートアップに投資する。それぞれの会社は1万1000〜2万ドルという少額の出資を受ける見返りに株式の7%をベンチャーファンドに与える。

YCが投資をするかどうか決定するにあたって最も重視するのは「そのチームは全員がハッカーか?」という点だ。YCが投資をする際には1つの重要な条件が出される。そのチームは3ヶ月にわたってシリコンバレーに引っ越して来なければならない。この3ヶ月の間、チームはプロダクトの開発を続けるかたわら、YCのパートナー達の助言を受け、毎週ゲストを招いた夕食会に出席する。この3ヶ月のセッションの最後はデモ・デーで締めくくられ、チームはここで数百人もの有力投資家の前でプロダクトのプレゼンを行う機会を与えられる。

超短要約

ポール・グレアムは応募者の選考にあたって年齢だけでなくチームワークを重視する。ストレスの多い起業生活を乗り切っていくためには緊密なチームワークが必須である。そして、アイデアよりも創業者たち自身に注目する。アイデアで見ると、同じ学期で重複したりして選考の決め手にならない。

YCが最終候補として面接に呼ぶのは2000組の応募チームのわずか9%以下だ。YCのパートナーたちは最終候補170組を面接し、64チームが選ばれた。グレアムは参加が決まった創業者を前に、この場にいるチームの半分以上は失敗すると告げた。

YCに選ばれることが難関(合格率3%)であるのに、そのYC卒業生が成功するのは同じくらいの確率の難関なのだ。もしかするとスタートアップの最終的な成功率は0.3%くらいかもしれなかった。

「急いでローンチしろ」はグレアムの口癖だ。なにかアイデアを思いついたら最小限動くモデルをできるだけ早く作れ。作りかけのプロトタイプでも構わない。とにかく現実のユーザーの手元に届けて反応を見る。そうして初めてそのプロダクトがユーザーの求めていたものなのかどうかがわかる。

グレアムは「数字で測れるものを作れ」という格言が好きだ。数字で測れる事は、プロダクトの改善をもたらす。グレアムは売上やユーザー数のような重要な項目を選んで毎週、成長目標を設定するように勧める。

YCに参加するスタートアップは、そこそこのアイデアから始め、そこへグレアムがもっと大きく拡大する方法を教えてくれる、というのが典型的だ。そして、最大のモットーは「人が欲しがるものを作れ」だ。

デモ・デーが近づくにつれ、アイデアを形にし始めて間もない創業者たちの間に不安が広がる。果たして自分たちのストーリーが有望である事を、投資家たちに納得してもらえるだろうか。グレアムや他のパートナーにしても、この不安を解消してはくれない。

デモ・デーの魅力は、集まったスタートアップの1つが急成長して評価額何十億ドルのスターになるかもしれないという事だけではない。他の投資家たちが花形スタートアップの価値を認識した後よりも、はるかに有利な条件で資金を投入するチャンスがある。

63チーム(1チームは辞退)中の12チームは追加の資金調達ができずにいた。7チームは1万5000〜6万ドルという少額の資金を得ていた。一方で投資家の興味を強く引きつけたスタートアップの資金調達は非常に順調だった。51チームの追加調達額の中央値は85万ドルだった。

何かが始まる時、そこには必ず希望がある。Yコンビネーターは同時に何十という始まりを実現させている。この事は、YCの創業者たちに将来、大きな役割が与えられる事を予感させるものだ。

著者 ランダル・ストロス

サンノゼ州立大学ビジネススクール教授 ニューヨークタイムズ紙にコラム「デジタル・ドメイン」を連載中。1991年に発表した「Bulls in the China Shop」はビジネスウィーク誌が選定する「ベスト・ビジネスブック10冊」に選ばれている。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.7 9分
第1章 面接 p.19 17分
第2章 YCパートナー p.43 14分
第3章 シリコンバレーに来い p.63 14分
第4章 女性起業家はなぜ少ない p.83 14分
第5章 クレージーだがまとも p.103 14分
第6章 アイデアに行き詰まる p.123 13分
第7章 新しいものを作り続けろ p.141 11分
第8章 エンジェル投資家 p.157 16分
第9章 契約は必ず成立させろ p.179 14分
第10章 営業マン探しは難しい p.199 10分
第11章 プロトタイプ発表 p.213 14分
第12章 ハッカソン p.233 11分
第13章 ピボットの決断 p.249 11分
第14章 リスクと変曲点 p.265 14分
第15章 共同創業者がすべて p.285 11分
第16章 残りあとわずか2週間 p.301 14分
第17章 最終リハーサル p.321 13分
第18章 離陸準備完了 p.339 14分
第19章 デモ・デー p.359 14分
第20章 最後の夕食会 p.379 11分
第21章 ソフトウェアが世界を食う p.395 16分

キーワード

リーン・スタートアップ

「リーン・スタートアップ」とは、起業家であり、現在はハーバード・ビジネス・スクールにも籍を置くエリッ…

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