人材コンサルタントの著者が、転職を考えるにあたって注意すべきポイントを紹介。転職の心構えから、履歴書の書き方、面接のポイント、円満退社の方法など、基本的なことを97の定石として挙げている。
■転職に慎重になるべき4パターン
①現在の仕事内容、部署に不満がある
仮に転職して新しい職場に移ったとしても、また別の不満が出てくるのが関の山。
②仕事で壁が越えられずに逃げ腰になっている
一時的に逃げたとしても問題は消える事なく、転職した先へもついて来る。
③なんとなく「転職しなければいけない」という思いを持っている
若い世代に多いのが、「周囲の同僚が転職しているから」という具合に、周囲から安易に影響を受けてしまう傾向である。実際にはその程度の思い入れでは、本当のステップアップにつながる転職先は見つからない。
④自分が転職する事で、会社や取引先に迷惑がかかる
今の会社に大きな迷惑をかけてまで転職しても、それは自分のキャリアの汚点になってしまい、必ず悪い評判となって自分にはね返ってくる。
■転職を成功させる10の条件
①最初の転職は計画を立てて慎重に対応する
②外への転職を考える前に、まずは社内転職を考える
③1年未満(短期間)の転職を繰り返さない
④転職の「成功」とは、入社半年か1年後に本人と採用企業双方が満足すること
⑤転職を考える前に、まずは自分のキャリアを棚卸しする
⑥他社でも通用する専門性(実務能力)を日頃から磨いておく
⑦キャリアアップにつながらない転職は、タイミングとしてお勧めしない
⑧年収アップだけを転職の動機にしない
⑨円満退社なくして転職の成功はありえない
⑩転職の最終判断は、自分で考えて自分で決断する
著者 佐藤 文男
1960年生まれ。人材コンサルタント 大学卒業後、総合商社の日商岩井(現、双日)、外資系証券会社のソロモン・ブラザーズ・アジア証券(現、シティグループ証券)、ブリヂストンという異業種にて人事及び営業を中心にキャリアを積み、1997年に人材サーチ(ヘッドハンティング)ビジネスへ。 2003年に佐藤人材・サーチを設立し、現在はあらゆる業種で幅広い層の人材サーチを行ないながら、キャリアアップ、採用等に関する講演やセミナーも実施している。
帯 一橋大学イノベーション研究センター教授 米倉 誠一郎 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 3分 | |
第1章 なぜ、あなたは転職をするのですか? ー転職活動の前に知っておきたいこと | p.15 | 29分 | |
第2章 後悔しない転職活動の進め方 ー「履歴書づくり」から「内定決定」まで | p.69 | 22分 | |
第3章 正しく会社を「去る」技術 ー円満退社で広がるその後の可能性 | p.109 | 12分 | |
第4章 転職後に成功する人の考え方 ー転職先で失敗しない行動術 | p.131 | 26分 | |
第5章 10年後に幸せになる転職に必要なこと ー「生涯現役」で働くためにやるべきこと | p.179 | 21分 | |
おわりに | p.218 | 2分 |