「18分」集中法とは
「ああ、本当は仕事をしなければならないのに」と思いながら、ついダラダラとそこから逃避しているような状態。頭の中からやるべきタスク(作業・仕事)の事が離れないのに、集中力が湧かずに手につかない、時間ばかりが過ぎていく状態。これが最悪である。気持ちばかりが空回りして、タスクの消化量はゼロなのに、仕事をしている以上に心身とも疲れ果ててしまう事がある。
こうした状況を乗り越える方法として、お勧めなのが「18分」集中法である。「とにかく始めて、とりあえず『18分』だけやってみる」という方法である。
「18分」集中法の使い方
基本は、とにかくタイマーを用意し、そのタイマーを「18分」に設定しスタートさせ、タスクに取り掛かり、18分経ってタイマーが鳴ったら手と頭を休めて休憩を取る。この単純なタスク管理術によって、活動の質(集中力とやる気)が驚くほど向上する。
「18分」集中法は、18分を1セットとしながら、3セットで1ユニットという単位を想定する。1セットごとに短い休憩を入れ、1ユニット=3セットごとにきちんとした休憩を入れるというのが、基本的なやり方である。
そして、これを置かれている状況に応じて、使い分ける。バイオリズムが停滞気味であり、取り組みたくないタスク処理の場合には、とにかく今日一日の内で「18分だけ」嫌な仕事と向き合う。それができれば、自分を褒める。その後、調子が上がらなければ、ゆっくり休息を取る。バイオリズムが良好で、かつ意欲的に取り組みたいタスク処理の場合には、1ユニットを繰り返す。
本当に調子が良い状態であれば、18分でタイマーを一度止め、ほんの15秒ほど目を閉じながらゆっくり首を左右に振ったり回したりする程度の「休憩」でも構わない。とにかく一度意識を「Off」にして、「初頭努力」の状態を作り出す。
ポイントは、「疲れる前に適度な休憩を入れる」こと。疲労感があまり出ていないうちに休憩を取る事によって、バイオリズムの底、極度の精神的スランプに陥らないようにする事が大切である。
休憩をどのぐらい取りたいかは、その時のメンタルコンディションのバロメーターだから、何分休まなければいけないと決めたり、タイマーで時間を計ったりはしない。ややゆっくりめにゆとりを持って休憩を取る。だから、1セットの間の休憩は5秒くらいから20分くらい、あるいは「次の日まで休憩」という事もありえる。
タスクはなるべく中途半端なところで区切る方が良い。区切りが良いところでタスクを終えてしまうと、次のタスクに向かう際に「見えない壁」のようなものができてしまいがちになる。なんとなく居心地が悪いからこそ、逆に次が気になってタスクにすぐ向かいたくなる。