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2013/04/20更新

あの人の声は、なぜ伝わるのか

128分

2P

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2つの倍音の特徴

倍音には2種類ある。私達は2つの倍音を無意識の内に使い分けているが、これを意識的にコントロールする事で、自分の気持ちやメッセージをより相手に伝えやすくなる。

①整数次倍音
ギラギラした印象の音をつくるのが特徴。硬くハリがあって、弦楽器や管楽器の音に多く含まれている。タモリ、郷ひろみ、浜崎あゆみ、黒柳徹子、松任谷由実などは、整数次倍音を多く含んでいる。

整数次倍音が多いギラギラした声を聞くと、私達はカリスマ性、頼もしさ、荘厳さ、宗教性などを感じる。「特別な人」という印象を持つ。「笑っていいとも!」「徹子の部屋」の人気と長寿の秘密は、整数次倍音にあると言ってもいい。タモリさん、黒柳徹子さんの声はカリスマ性がある一方で、態度は親しみやすい。その二面性のために愛される。

②非整数次倍音
ザラザラ、カサカサした印象の音をつくるのが特徴。風がそよぐ音、枯れ葉を踏む音、雨が降るザアザアという音など、自然の中で聞く事ができる音に多く含まれている。話し声では、ウィスパーボイス、ハスキーボイスが非整数次倍音が強調された音の特徴になる。森進一、桑田佳祐、宇多田ヒカル、明石家さんま、ビートたけしなどは、非整数次倍音の強い声である。

非整数次倍音を聞くと、私達は親しみやすさ、重要性、優しさといった印象を受ける。ビートたけしさんと言えば、毒舌キャラだが、お茶の間から嫌われないのは、ハスキーな声が言葉の毒をやわらげ、逆に親しみやすさを感じさせる効果を生んでいるからである。

2つの倍音を使い分ける

整数次倍音と非整数次倍音、どちらが優れているという事ではない。大切なのは使い分けである。

自分の声に含まれる倍音の傾向を判別する方法がある。あごを引き、「イーーー」と細長く伸ばして発音する。この時、整数次倍音を多く含んでいる声は「イ"ーーー」と、ギラギラした、ちょっとセミが鳴いているように聞こえる。逆に非整数次倍数が強い声は「イヒーーー」と息が漏れているような感じ、かすれているような感じに聞こえる。あるいは、どちらの倍音も少ない透き通った印象になる。人それぞれ声の質が決まっているとはいえ、それ以外の声が出せない訳ではない。

倍音コミュニケーション術

使う言葉やシチュエーションに応じて声を調節すれば、私達が伝えたいメッセージはより伝わるようになる。その時の状況、使う言葉に矛盾のない声を発する事が重要である。

①整数次倍音を出す
あごを引き、口やのどを大きく開けないように話す。

ex.プレゼン、論理的に訴える、大勢の前で落ち着いて話す

②非整数次倍音を出す
肺からたくさんの息をのどに送り込み、声をかすれさせる。

ex.誰かをなぐさめる、感情的に訴える、謝罪する、異性にアプローチする