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従来のマーケティング方法をひっくり返す

私達の周囲では、規模の大小を問わず、何百、何千というムーブメントが発生している。これはビジネスの世界にも影響が現れ始めている。環境の浄化、自己改革、社会問題の解決、健康的な食事など、消費者が関心を持っている問題やアイデアに基づいて社会とかかわる事が、賢明なマーケティングにつながるのである。

企業、起業家、政治家など、増大するムーブメントの力を利用して変化を生み出そうとする人にとって最大の問題は、いかにして既存のムーブメントと手を結ぶか、新たなムーブメントの火をつけるかである。こうした問題に対処するには、以下の通り、徹底した意識改革が必要となる。

・「個人」に焦点を絞るのではなく、相互に結びついてグループを形成している人々を理解し、関係を持つ
・消費者がすでに信じている事、気にかけている事を利用する
・「売る」ことではなく、「共有する」ことに重点を置く
・メッセージの操作を諦め、ムーブメントの成り行きに任せる
・企業やブランドについて訴える事をやめ、自社製品以外の話題に参加する

ムーブメント・マーケティングのポイント

①共有が新たな合い言葉となる
企業がムーブメントにかかわる際には、そのムーブメントの発展に手を貸すような形でかかわる事が重要である。共有のプラットフォーム、施設、専門情報、コンテンツなど、人々を互いに結びつけ、特定の目標へと前進させていくのに役立つ資源を提供する。

②謙虚さと透明性が重要
ムーブメントやコミュニティで信頼を勝ち得たければ、企業は正しい事を行い、透明性を確保すると共に自己宣伝や誇大広告を避けなければならない。

③「芽生えつつあるトレンド」を見つける
つながりを持とうとしている人々の世界で何が起きているかを詳しく知りたければ、その人々が話題にしている事、生活に影響を与えているもの、その人々の夢や情熱をかき立てているものに注意を払う必要がある。

④自社ブランドと巷の話題との接点を見つける
大衆が関心を抱いている問題やアイデアのどこに、自社ブランドとの接点があるか、まず、自社の立場を明確にする。製品やサービスを「なぜ」提供するのかを消費者が理解した時に、ブランドとの共鳴が生まれる。

⑤ターゲットを絞り、「悪役」を決める
どのような消費者をターゲットにするのかを決め、一部の人々を犠牲にする覚悟を持つ。また大衆が持つ不平や不満を利用し、「敵」として攻撃する対象を決める。

⑥誰が主役かを理解する
企業はメッセージの操作をある程度控えなければならない。

⑦ムーブメントの火をつける
ムーブメントの核となる理念、考え方、行動方針をまず社内に表明し、最初の伝道者をつくる。