百科事典は眺めているだけで役に立つ
「どんな本を読んだらいいのかわからない」という人は、まず図書館に行って、百科事典を開いてみましょう。百科事典は自分の気になるところだけをパラパラ見るだけで十分楽しめる。百科事典は、歴史、科学、芸術、情報技術等、様々な教養がつまった「知のレトルトパック」である。
ヘタな読書術は持つな
読書は本来楽しくて、夢中になれるもの。楽しいものに術を凝らすでしょうか。「本を読み終わると、中身を忘れてしまう。読んだ事をちゃんと吸収する方法はないか」と聞かれた事がある。悪いのは、内容を覚えさせない本の方である。もう少し本に対して傲慢に振る舞ってみるべきである。読書術など不要である。
本を読めば、自分が読める
本とは他人の考えを読むものではなく、自分自身を読むもの。読書という行為は、自分が何をわかりたいと思っているかを知る過程の1つである。自分が何を知っていて、何を知らなかったのか。これから何を知りたいと思っているのか。読書という行為に照らしてみると、それが見えてくる。
脳を使え
日本人は1日平均で3〜4時間もテレビを見る。なぜそんなにテレビを見続ける事ができるかというと、頭を使わないで済むから。食べ物や飲み物にたとえると、テレビはミルクシェイク。噛まないでいい。自分がいかに自分の脳を使っていないのか、自分では使っているつもりでも、ただの反射にしか過ぎないのかという事を知るためにも、ちゃんとした本を読む事には大きな意味がある。
批判しながら読む
本を読む時に心掛けておきたいのは、内容を無条件に受け入れるのではなく、「批判しながら読む」という事。これが著者と会話しながら読むという事であり、そうでない読書はただの知識の受け売りに過ぎない。どんなに惚れ込んでいる著者の本でも、鵜呑みにしないで対話しながら読む事が重要である。心酔している一方で、きちんと批判できなければ、一人前とは言えない。
ベストセラーよりロングセラー
現代におけるベストセラーとは、本を普段買わない人がたまたま購入に至った本の事である。だから中身がいい事の証明でもなんでもない。いつもは本を読まないでも生きていける人たちにも、何かしら訴えかけるものがあったというだけの事。本としての完成度とはまだ別である。とはいえ10年に1度程度は、読むに値する優れたベストセラーが出るのは事実。ベストセラーに「読まれない」ために一番いいのは、ブームが去った頃に読む事である。
順番に読まなくていい
本は好きなところから好きなように読んでも構わない。索引まで付いている本は、頭から連続して読む必要はなく、必要なところからアプローチすればいい。こういう読み方を意識にいれておけば、1000ページ以上ある本でも怖くない。