家庭や人間関係よりも仕事を優先してきた主人公が、ゴルフを通じて、人生で大切なことに気づいていく物語。仕事や人生に追われて生きている人への教えが書かれている。
■マリガンとは
ゴルフのプライベートルールで、ミスショットの打ち直しを認めること。特に第一ホールの第一打目に適用される。ゴルフの公式ルールでは認められていない。
■成功とは何か?
ポール・マッカリスターは、すべてにおいてトップになりたい人間だった。45歳の彼は、人生とは一つの事を達成するとまた次の目標を追うものだと考えていた。あらゆる事において先頭を行く事が最も大事な事であった彼は名門大学院を卒業後、一流企業に入社し、常に人より一歩先を行く成功者になった。
たった一つの失敗は結婚に関する事だった。彼の最大の関心事は、自分の会社を発展させる事にあり、妻も子供も、人生の中では重要なものではなかった。ポールは、離婚をこれからのキャリアアップのための一つのステップと考えるようになった。
ポールにとっての成功とは、どれほどの富を築いたか、自分の努力に対してどれだけ賞賛を得たかであり、それは勝ち得た権力と地位によって左右されると考えていた。しかし、彼は経済的に成功し、周囲は彼を成功者だと讃えても、決して十分ではなかった。そんなポールにとって、次の高い山はゴルフを極める事であった。
■あらすじ
すべてにおいてトップになりたいエリートのポールは、デービス・ラブと知り合ってゴルフを上達させようとする。しかし、デービスは、ポールがゴルフよりももっと大きな問題を抱えている事を感じとってオールドプロを紹介する。それによって、ポールは、彼が必要としていた事をすべて受け取る事ができた。それは究極のマリガンであり、息子とやり直す事ができるという贈り物だった。
■ポールが得た教訓
・自分の価値は、成績や他人の意見によって決まるものではない
・神はどうでもいい人間は創らない。自分は無条件で愛されている
・ラットレースから抜け出すには、一日をゆっくりスタートする。静かに座り、リラックスする。ストレッチをしてから神と会話をする。聴く。聖書を読む
・神を親友と思い、その神と共に完全な一日を過ごす事を描いてみる
・私達は誰も自分だけでは100になれない。神だけが完璧
・究極のマリガンは、私達とイエスとの個人的な関係によって私達のものになる
・ゴルフと同じように人生も一人ではプレーできない
・ネガティブではなくポジティブな思考ができるように、自分の考え方を変える必要がある
・ゴルフと人生の両方において、結果に執着しないこと
・人生と信仰は、頭でイメージし、練習し、実行するという単純なプロセスでうまくいく
・イエスはキャディであり、一番の親友である
著者 K.ブランチャード
1939年生まれ。米国の作家、コンサルタント ケン・ブランチャード・カンパニーズ 創業者 1980年代初期にはアマーストのマサチューセッツ大学のリーダーシップ論および組織行動学の教授を務めた。リーダーシップ、モチベーション、チェンジマネジメントといった分野で広範な研究、執筆活動を展開した。
著者 ウォリー・アームストロング1945年生まれ。元プロゴルファー PGAトーナメントに300回以上出場。現役引退後はプロコーチとして活躍。
TOPPOINT |
帯 プロゴルファー ジャック・ニクラウス |
帯2 インジョイ・グループ創設者 ジョン・C・マクスウェル |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
第1章 エリート | p.9 | 3分 | |
第2章 衝撃 | p.15 | 5分 | |
第3章 メンター | p.23 | 3分 | |
第4章 新しい人生の始まり | p.29 | 5分 | |
第5章 考えにふける | p.37 | 5分 | |
第6章 自尊心の源泉 | p.45 | 11分 | |
第7章 現実に戻って | p.65 | 3分 | |
第8章 プレーに備える | p.71 | 7分 | |
第9章 自分のパーを設定する | p.83 | 6分 | |
第10章 一日をゆっくりスタートする | p.93 | 9分 | |
第11章 有言不実行 | p.109 | 5分 | |
第12章 マリガンは役に立つ | p.117 | 8分 | |
第13章 究極のマリガンという贈り物 | p.131 | 15分 | |
第14章 最初の一打 | p.157 | 7分 | |
第15章 あまりプレーされていないコースを回る | p.169 | 8分 | |
第16章 繋がらない電話 | p.183 | 3分 | |
第17章 「よくやった、ウィル・ダン」 | p.189 | 5分 | |
第18章 ポーチにて | p.197 | 5分 | |
あとがき | p.205 | 2分 |