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2013/02/25更新

ソーシャル時代の ブランドコミュニティ戦略

186分

3P

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ソーシャルメディア時代のブランディング戦略の教科書

ユーザーが情報発信するようになり、コンテンツ流通がフラット化した時代、企業はブランディング戦略の概念を改める必要がある。電通ブランドクリエーション・センターのチーフコンサルタントが、これからのブランド構築のプログラムを解説している。


■「フロー」情報をマネジメントする
ブランド構築は、多くの人々に長期的に「ストック」される認識やイメージ=ブランド資産を形成する事が重要な目的となる。様々なメディアからの情報が溢れ、人々にブランドを識別・記憶してもらう事が困難になりつつ中で、ブランドの識別性を高める事はますます重要になっている。

一方で、生活者発の「フロー」情報の爆発的増大により、企業がいくら統一されたメッセージをメディアで発信しても、思いもよらぬ評価が形成されたり、埋没してしまう事も多い。現代のブランド戦略においては、従来のような情報の「ストック」のマネジメントにとどまらず、「フロー」のプロセスをいかに創造し、マネジメントしていくかに焦点が移りつつある。

超短要約

■ブランディングとは
ブランディングとは本質的に、共有された価値に基づく有形無形のコミュニティ資産を形成する行為であり、それは企業や製品と顧客とのつながりとどまるものではない。生活者やパートナー、社会的コミュニティとの継続的な関係基盤を築き、その力を借りながら、新しい事業や価値を生み出していくためのシステムを創る事こそが、今日的なブランディングの意味である。

実際、ソーシャルテクノロジーの進化がこうした活動の可能性を大きく拡げつつある。しかし、テクノロジーの活用を、単なるコミュニケーションやメディア戦略のレベルで捉えるべきではない。社会や生活者の変化を認識し、企業のビジネスと価値創造を抜本的に変える機会や脅威として、経営戦略レベルで取り組んでいく事が必要である。

■ブランドの目指す姿を開発する
今日のブランド構築活動は、ブランドの価値観を支持するユーザーやファンを形成し、ユーザー自身の課題解決や目標達成の「アクション」を支援しながらコンテンツや体験を共有し、ユーザー主導で価値や評判を広げていくというものだ。こうした新しいアプローチを「動詞のブランディング」と呼ぶ。

「動詞のブランディング」の第一歩となるのが、私達が生み出す未来や、人と社会・生活のあるべき姿を描き、その構想や価値を人々と共有する事だ。即ち、自らにどのような存在意義を見出し、事業や企業活動を通じて社会を変革し、貢献していけるのか、ブランドを軸に顧客やサポーターとどのような共有価値を生み出していけるのか、というブランドの目指す姿「ブランド・アイデンティティ」を開発する事である。

■共有価値を発見する
ブランド・アイデンティティを規定していく上で最も重要となるのが、ステークホルダーとの傾聴と対話を通じたブランドの共有価値の発見・再定義である。共有価値を発見・創造していくためには、次の4つの視点がある。

①ブランドに関わりをもつ「ファン」や「クリエイター層」に着目する
②「製品」から離れて、ユーザーの生活行為・行動を発想する
③ブランドと関わる外部コミュニティを見つけ出す
④カテゴリーを超えた企業・ブランドと顧客の関係テーマを見出す

ソーシャルメディア時代には、イベント・スポンサーシップ、あるいはマスメディアを活用したマーケティング活動も、生活者にとって共感できるコンテンツを活用しながら、「共有価値」をベースにブランドへの共感や支持を拡げていくコミュニティ・プラットフォーム戦略として捉え直す必要がある。

著者 小西 圭介

電通 ブランドクリエーション・センター チーフコンサルタント 1993年株式会社電通入社。同社ブランドクリエーションセンターのチーフコンサルタントとして、15年以上の事業・ブランド・マーケティング戦略コンサルティングの経験をもつ。 2002年より米国で、デービッド・A・アーカー氏が副会長を務めるコンサルティング会社のプロフェット社に勤務し、グローバル企業のブランド戦略プロジェクトを経験。その後、電通にて日本のリーディングブランド企業をはじめとした数多くのクライアントに対して、ブランドの開発・再生や事業の成長を加速する最前線の戦略支援を行う。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院名誉教授 デービッド・A・アーカー
tokuriki.com tokuriki.com
徳力 基彦

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
プロローグ なぜ今、ブランディングなのか p.19 15分
第1章 新しい顧客像とマーケティングの新潮流 p.43 18分
第2章 「動詞のブランディング」:ブランドコミュニティを成功に導くための新たな概念 p.71 19分
第3章 ブランドのあるべき姿を顧客と共有、共創するための基本戦略 p.101 18分
第4章 顧客とつながり、共創を生み出すコミュニティ・プラットフォーム戦略 p.129 17分
第5章 顧客とのコミュニケーションを革新するコネクション・プランニング p.155 23分
第6章 ブランドコミュニティの基盤を強化・拡張するインターナル・ブランディング p.191 20分
終わりに p.222 3分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

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