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2013/02/28更新

得点力を鍛える

151分

2P

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効率よく結果を出すための勉強法

京都大学大学院に1位合格した実績を持ち、戦略コンサルタントとして、多くの経営戦略を支援してきた著者が、効率的な勉強法を伝授。目標を明確にし、効率よく結果を出す大切さを説き、ムダな努力をしないための思考法を紹介している。


■やらないことを決め、投資対効果を高める
「得点力」とは、壮絶な努力で結果を出す力ではない。ちょうどよい努力で結果を出す力である。大学受験でもTOEICでも、およそ試験を受ける時の達成目標は、合格する事、目標点数をクリアする事だ。だとすれば、その達成目標をかなえるだけの投資=努力をすればよい。この意識が弱いと、投資対効果の見合わない努力をする事になる。

これは社会に出てからも同様である。多くの日本企業の現場では「力技(ガンバリズム)」=長時間のサービス残業で、生産性を高めるふりをし、なんとか結果を出している。これは、達成目標をかなえるだけの「努力の最適化」という意識が弱いからである。やらない事を決めれば、努力を最適化できる。

超短要約

■競争率によって必要な「得点力」は異なる
①倍率2〜3倍
・ライバルの60%ができる事は、自分もできるようにする
・ライバルの45%ができる事も、できる限りできるようにする
・ライバルの25%しかできない事は、2度と見ない

②倍率2倍未満
・実質的には「ネガティブチェック」に過ぎない
・ライバルができる事を自分も大体できれば、合格できる
・目立つ必要はない

③倍率100〜500倍
・相手が求める何かで「規格外」にずば抜けないと、目に留まらない
・何かで「目立つ」事ができないと勝てない

京都大学、東京大学の入試の倍率は、大体2.5倍〜3.5倍程度。0.5倍分くらいは、記念受験組なので、実質倍率は2〜3倍である。このような倍率で合格するためには、以下の2つの要件が必要である。

・ライバルができる事は、自分もできるようにする
・ライバルができない事でも、自分は少しだけできるようにする

就職活動のように、倍率が100倍以上の試験では、合格するために以下の要件が必要である。

・「企業が求めていること」の複数の勝負軸を明らかにする
・その勝負軸で、自分が図抜けている事を相手がわかるように伝える

ほとんどの就職希望者は、企業説明会で話を「聞き流している」だけであり、企業のホームページを「ぼーっと眺めている」だけだ。IR情報ページの事業報告書、経営陣からのメッセージ、中期経営計画を読みこなし、この会社の何が課題で、どんなところを強化しようとしていて、だからどんな人を採用しようとしているのか分析する。仮説は間違っていても問題ない。面接官にぶつけて、目に留まる方が良い。

著者 牧田 幸裕

1970年生まれ。信州大学 経営大学院 准教授 アクセンチュア戦略グループ、サイエント、ICGなど外資系企業のディレクター、ヴァイスプレジデントを歴任。2003年IBMビジネスコンサルティングサービスへ移籍。インダストリアル事業本部クライアント・パートナー。主にエレクトロニクス業界、消費財業界を担当。IBMでは4期連続最優秀インストラクター。2006年信州大学大学院経済・社会政策科学研究科助教授。07年より現職。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
プロローグ p.3 9分
第1章 得点力とは「やらないこと」を決める力 p.23 16分
第2章 得点力とは「相手の求めるもの」に応える力 p.53 22分
第3章 得点力とは「想定外」でも対応できる力 p.93 11分
第4章 「プロジェクトマネジメントスキル」で得点力を鍛える p.113 18分
第5章 「3C分析」で得点力を鍛える p.147 18分
第6章 「イシューからはじめる」ことで得点力を鍛える p.181 16分
エピローグ p.211 4分
あとがき p.218 3分

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