総アクセス2200万PVのアルファブロガーが、ネットのやらせ問題やおかしなな点をズバズバと指摘。つくられた情報に踊らされずに、大切なことは何かを問う。

前半はソーシャルの話、後半は自身の起業経験を通した、仕事のやり方や働き方など自己啓発的な内容になっている。


■フォロワーも、「いいね！」もカネで買える
Twitterのフォロワー：5000人分＝3800円
Facebookのいいね！：5000人分＝16000円
YouTubeの再生数：5000回＝2300円

Facebookコンサルタントにお金を払うと、何万人もの「いいね！」がたたき出され、「ネットで話題の商品です！」という虚構が作られる。現実には誰も見ていないにもかかわらず「YouTubeで一晩で50万回再生された大人気アーティストの映像です！」とテレビで紹介することも可能である。50万回は約23万円分である。

■モバゲーのユーザーとは
モバゲーを運営するDeNAの経常利益が600億円を超えた。どんな人をターゲットにすれば利益600億円を超える商売ができるのか。

モバゲーの中に「現在の仕事サークル」という職業別の掲示板がある。その書き込みを見ると、圧倒的にトラックやバスの運転手や介護関係が多い。ネクタイ着用率が非常に少なく、女性は夜の職業の方が多いように見える。

ケータイコンテンツの世界は、クーラーのきいた涼しいオフィスビルのパソコン上で作られた仮想アイテムに、汗水流して働くトラックの運転手さんなどのブルーワーカーがお金を払う不思議な市場である。

■狙われるオッサンたち
日本のソーシャルゲームの傾向は、社会人がスキマ時間にプレイし、お金で時間を買う遊び方をする。一方、学生は遊ぶ時間は長いが、多くはお金を払わない。お金を払うのは30代以上が多いため、コンテンツも30代以上を狙った作りが多い。2011年にヒットしていたのは、「ガンダム」「キン肉マン」「キャプテン翼」である。

2012年4月あたりから、かわいい女の子の画像を集めるカードゲームが比較的増えてきた。他社のキャラクター料のかかるアニメよりも、自社の女の子画像の路線に転換する会社が出てきた。女の子のカードになぜか「親密度」や「服従度」などの数字があり、ゲームで遊んでいく内に、その数字が上がって、女の子の絵が可愛くなったり、肌の露出度が上がる場合もある。つまり、露骨な業界になりつつある。

■年収12億円アフィリエイターとマック赤坂
ネットやテレビで年収12億円のアフィリエイターの男性が話題になった。会社のホームページを見ると、確かに月間売上1億5000万円との記述がある。そこでその会社を信用調査した。

自称売上10億円の会社を調べた結果、2011年8月決算の売上が2200万円程度であった。どう見ても、10億円にはほど遠く、ホームページ上の数字は『界王拳』状態の数字のようである。ただ直近の決算は公開されていないので、現状の経営状況はわからない。

マック赤坂という泡沫議員候補がいる。都議選や都知事選にしょっちゅう出馬しては、全く泣かず飛ばすで消えていく不思議な人である。マック赤坂さんの会社を信用調査してみた。どうやらレアメタルを右から左に流す会社でした。片手で数えるほどしか社員がいないのに億単位の売上があった。本当にお金持ちのようである。

ネットでは、あちこちで儲け話が飛び交っているが、ウソも多い。ウソでも「100億円儲かっている！」と言うのはタダである。

著者 村上福之

1975年生まれ。株式会社クレイジーワークス代表取締役 8歳からプログラミングを学ぶ。パナソニックでの開発職を退職してオーストラリアを放浪中、Webデータベース開発を受託したことからWebプログラミングを独学で学び、業績から永住権を得る。 帰国後、フリーエンジニアとして漫画喫茶で開発した独自の動画コーデックが、経済産業省主催のビジネスプランコンテスト「ドリームゲートグランプリ」で国内2位となり、審査員を務めたGMOインターネット熊谷会長の支援で上京。 その後に電子書籍プラットフォーム「androbook」や、音楽配信プラットフォームである「andromusic」などを開発。