4種類の組織風土
君が今働いている会社について、次の10の質問に答えてほしい。
A売上が減り続けている
B三年以内に早期希望退職を実施した
C三年以内に一律での賃金カットを行った
D賞与が減る一方だ
E年次毎の平均人数よりも今年の新入社員が少ない
Fサービス残業は当たり前だ
G名ばかり管理職がいる
H顔見知りの20代社員が去年1年で2名以上転職して会社を辞めた
I33%以上を出資している親会社がある
J勤務実態のない社長の親族が2名以上役員にいる
これらは1つだけだったら一時的なもの、あるいは会社のクセと言える。しかし3つ以上となるとそれは組織風土を表すことになる。給与を増やすためには、この組織風土を意識しなくてはならない。
①業績悪化型企業:設問A〜Eが3個以上
②ブラック型企業:設問F〜Jが3個以上
③二重苦企業:設問A〜Eが2個以上で設問F〜Jも2個以上
④普通の企業:3個未満
3つの給与の増やし方
組織の風土に応じて、給与の増やし方は3つある。
①定期昇給で給与を増やす→普通の企業
・できるだけ誰かと一緒に仕事をする
昇給のための評価をする上司は、独断で評価をしない。そのため仕事ぶりを知っている人を周りに増やすことが大切である。
・評価をする人に直接報連相し、メールだけで終わらせない
上司のもとに日に何度も顔を見せるということは、君の行動すべてを上司が把握すること。行動すべてを把握している時、上司の感情は不思議と安定する。「あいつはダメなやつだけれども、まあ改善しているように思える」という具合だ。
・品質よりもスピードを重視して仕事をする
普通の企業で働く君の仕事は、誰でもできる仕事の可能性が高い。品質は当たり前だと思われているので、品質だけで評価を得られない。
②昇進で給与を増やす→ブラック型企業
・自分の給与を含めたコストの減らし方を考える
上司に、君がコスト削減策を考えているということを知らせ、経営者と考えが同じということを知らせることが大切。
・人を育てて単純作業を任せ、売上を増やす活動に力を注ぐ
単純作業を委託する場合、その作業の重要性をきっちり説明することが重要。それは人を育てたという評価にもつながる。
・上司の仕事を真似る
今管理職になっている上司の行動には、経営者がそうして欲しいという希望が反映されていることが多い。
③配置転換で給与を増やす→業績悪化型企業
・武器を作る
事業計画策定、マーケティング、財務などのマネジメント系の専門性を身に付ける。
・少なくとも一人の役員を味方につける
・社外の知人・友人を増やす
配置転換を実現した後で生き延びるため、社外の知人・友人を増やす必要がある。