成毛眞氏の元部下でもあった著者が、新卒で入社した第一勧業銀行(現・みずほ銀行)時代にバカな上司の下で反発していた自分を振り返りながら、仕事の心構えを説く。
若い頃こそ下積み時代であるとし、バカな上司との上手な付き合い方を伝授している。
■上司を「いちばん大切なお客様」と思いなさい
会社で部下の勤務評定をするのは上司である。バカな上司が、部下の評価をしている、部下の出世の鍵を握っている。いくらイヤな上司だろうと、敵対し、嫌われて損をするのは部下である。
そう考えると、上司を上司と考えるのはやめて、「いちばん大切なお客様」と考えを改めた方が身のためである。上司だと思うから腹も立つし、期待もする。お客様だと思えば、喧嘩を売り文句を言うこともない。
「上司がバカだから」という理由で会社を辞め、別の会社に移ろうとした時、そこで問われるのは、「前の会社でどんな実績を残したか」である。それを評価するのは、今の会社の上司である。
上司をただバカにするのでなく、上司を助けてあげる姿勢で取り組めば、上司だってやさしく接してくれる。上司の評価も違ってくる。
上司が何を求めているのか?それを自分で探り、逃げる上司の代わりに自分がお客様と交渉し、成果が上がれば「私がやりました」ではなく、「上司のご指導のおかげです」と報告する。そうすれば、上司は喜び、あなたの評価は間違いなく上がる。
部下が上司に期待することはやめて、「上司に期待される部下になる」、そう覚悟を決めると、あなたの人生は鮮やかに変わる。いくら文句を言っても上司は変わらない。上司に期待することを辞めて、上司を「お客様」だと思って仕事すればよい。「バカ」だと思った上司も、お客様だと思えば腹も立たなくなる。
著者 緒方 健介
1971年生まれ。Oakキャピタル株式会社 取締役 投資事業本部 大学卒業後、大手都市銀行にて、支店勤務、本店外国業務特別研修生を経て、法人新規営業にて全行表彰受賞。その後、成毛眞氏率いる投資・戦略コンサルティング会社インスパイア、孫泰蔵氏が創業したソフトバンクグループ会社取締役を経て、投資会社のOakキャピタル株式会社(東証2部上場)入社。2012年より現職。
帯 インスパイア創業者 成毛 眞 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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序章 仕事で大切なことは、実は「バカ」だと思った上司から学んだ | p.1 | 8分 | |
第1章 こんな上司は、たしかに「バカ」かもしれない | p.15 | 16分 | |
第2章 あなたが上司を「バカ」だと思うのには、理由がある! | p.41 | 10分 | |
第3章 あなたの上司を「いちばん大切なお客様」と思いなさい | p.57 | 16分 | |
第4章 バカな上司の下だからこそ、仕事にだけ集中せよ! | p.83 | 25分 | |
第5章 バカな上司のここだけはマネするな! | p.125 | 11分 | |
第6章 バカな上司の下だからこそ、自分のスタイルをつくれ! | p.143 | 17分 | |
終章 自分が上司になって、はじめて気づいたこと | p.171 | 5分 | |
おわりに | p.179 | 3分 |