「人」「行動」「ドラマ」を明らかにする
記憶に残る「ひと言」は、メッセージの核心をズバッと捉え、行動を示し、相手との対話を促進し、目標を前進させる。インパクトのある「ひと言」を作るためには、次の3つの要素を満たす必要がある。
①人
人間は「人間のこと」を聞きたがる。あなたの「ひと言」を効果的なものにするためには、自分が感じていること、考えていること、決めたことを正直に述べなければならない。
②行動
「ひと言」が力を持つためには、動きを示す必要がある。それは身体の動きや感情的、知的な動きのことだが、単にそのテーマに対する新しい見方でもかまわない。動きは通常は未来に向かう。人は後退するよりも、「前進すること」に興味がある。
③ドラマ
記憶に残る「ひと言」を作るためには、すべてのメッセージの中にドラマや力強さ、ウィットを見つけ出す必要がある。
「目標」「焦点」「付加価値」を明確にする
「ひと言」を作る過程では、以下の点についても深く考える必要がある。
①目標:必ず達成したいのは何か
②相手の目標:相手が達成したいのは何か
③メッセージの焦点:強調したいのはどこか
④アイデアの特別な価値:独自の感動的なものにするのは何か
「生き生き」と語る
人々に基本的な考えを覚えていてもらうためには、以下の条件を満たす必要がある。
①本物である
②具体的で、目にありありと浮かぶ例を使う
③理解しやすくて、覚えやすい文にする
相手の心をつかむメソッド
①素早く「焦点」を絞る
「ひと言」を考え出す最も簡単な方法は、それをニュースの見出しを引き延ばしたもの「リード」と考えること。
②耳を傾ける
あなたがメッセージを述べ始めると、「これは自分とどんな関係があるんだ?」と相手は考える。効果的なコミュニケーションを図るには、問題がいかに相手の生活に直接関わっているかを示す必要がある。そのためには、相手の言葉に耳を傾けて、相手の関心及びニーズと目標を理解しなければならない。
③「疑い」を排除し明快に述べる
曖昧な言い方には、人を遠ざけるリスクがある。聞き手にはあなたが何を言っているのかわからないし、あなたも理解していないのではないかと疑わせることになる。一方、「ひと言」を率直に、敬意を示しながら述べれば、共通の基盤という絆が築かれて、メッセージが相手の心に届きやすくなる。
④「時間」を区切って簡潔に述べる
厳格な時間の制約が、簡潔にする方法を学ばせる。
⑤自分の「人間味」を出す
寛大になろう。時には冗談を言おう。自然にふるまおう。相手と話す時は、同じ人間としての敬意を示そう。