リーダーシップ、自己実現に関する世界最高権威の一人である著者が、典型的な自己啓発書を提供している。人生の最期には、やらなかったことを後悔する。他人の目を気にせず、自分の中の心に従って生きようというメッセージ。
内容はストーリー仕立てになっている。
■あらすじ
国際的なホテル起業家ダール・サンダーセンは、どんなに金を稼いでも、成功しても、人生に虚しさを感じていた。やがて、離婚を期に子供とも離れ、アルコールに依存する悲惨な状況に陥る。ある日、モーテルの一室で自殺しようとする。しかし、最後の祈りを唱えた時、急にめまいに襲われ床に倒れる。そこで、「あなたの人生は貴重なものであり、あなたは自分で思っているよりずっと素晴らしい人間なのです」という声を聞く。
数日後、自己啓発セミナーに参加し、ジュリアン・マントルという風変わりな修道僧に会い、本当の自分に目覚めるためのコーチングを受ける。
生きるとは、問題、苦痛、苦悩と向き合うこと。そういったものは、成長、発展、生涯にわたる学びのための手段といえる。どんな苦痛も永続はしない。どんな挫折も永遠に終わることはない。人生には、季節がある。つらい時期というのは、我々をより良いものに形作ってくれる時期である。そして、自然の法則に留意し、それらに深い敬意を払いながら過ごせば、難題や苦痛に満ちた回り道ではなく、高速道路にのって過ごす時間の方がはるかに多くなる。
■つらい時期を乗り切るための法則
①人生は一連の季節であることを覚えておく
最高の夏の栄光に辿り着くために、あらゆる人間はいくつかの冬の厳しさに耐えなければならない。冬は永遠に続かないことを忘れないこと。
②大きくて、立派な目標をたてる
自分の中の最高のものに訴えかける偉大で気高い目標を求めている時、どうしてもそこに到達したいという願望は、つらい時期を乗り切らせてくれる。
③最も苦しいことが最も成長させてくれる、ということを肝に銘じる
骨折した骨のように、折れた個所は強くなる。
④失敗は一つの選択である
何が起ころうと、信ずべき道を歩き続ければ、必ず真の成功した人生が手に入る。
⑤逆境になったら、日常を維持する鍛錬をする
早起きをする。聖なる時間を持つ。正しい食事をとる。運動する。
⑥自分の感情を自覚する
ネガティブな出来事をあわててポジティブな出来事として再構成してはならない。そうすると、否認に陥る。苦痛、怒り、悲しみという感情は健全であり、きちんと処理すれば、解き放ってやれる。
⑦自分ひとりでないということを覚えておく
著者 ロビン・シャーマ
仕事と人生のリーダーシップを扱うアドバイザー リーダーシップ、能力開発、人生マネジメントなどの権威として国際的に知られる。ある調査機関のリーダーシップ専門家の世界番付でジャック・ウェルチ、ルドルフ・ジュリアーニと並んで世界第二位に選ばれる。 コンサルティング会社シャーマ・リーダーシップ・インターナショナル・インクを創設し、マイクロソフト、IBM、ゼネラル・エレクトリック、フェデックス、BP(英国)、ナイキ、ユニリーバ(オランダ、英国)、クラフトなどからエール大学、ヤング・プレジデンツ・オーガニゼーション(YPO)まで多岐の組織に渡って肩書なしでリードする社員の育成に携わっている。 リーダーシップに関する本を九冊書いているベストセラー作家で世界五十二ヵ国、七十五の言語に翻訳されている。また、ロビン・シャーマ子ども財団を通じて恵まれない子どもたちが自分のリーダーシップ能力に目覚める手助けもしている。
帯 作家 リチャード・カールソン |
帯2 作家 パウロ・コエーリョ |
帯3 作家 マーク・ビクター・ハンセン |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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序文 | p.4 | 5分 | |
1章 スピリチュアルな危機 | p.14 | 10分 | |
2章 探究者、師と出会う | p.31 | 33分 | |
3章 天職と運命について学ぶ | p.84 | 18分 | |
4章 ステップ1 自分を裏切る | p.114 | 22分 | |
5章 ステップ2 選択する | p.150 | 12分 | |
6章 ステップ3 あらたな眼で見る | p.170 | 12分 | |
7章 ステップ4 先人たちから学び、失敗し、準備をする | p.189 | 20分 | |
8章 ステップ5 手放し、再生をはじめる | p.221 | 15分 | |
9章 ステップ6 試練をあたえられる | p.245 | 17分 | |
10章 ステップ7 最高の自分を覚醒させ、輝きつづける | p.272 | 9分 |
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