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2012/09/14更新

丁稚のすすめ―夢を実現できる、日本伝統の働き方

137分

2P

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丁稚のすすめ

秋山木工では、徒弟制度の仕組みを取り入れて社員を育てる。入社して4年間は研修期間。職人の手伝いをしながら、基礎を学ぶ。4年間の下積みの時代を終えて、試験に合格すると、晴れて一人前の「職人」になる。

ここから4年間は、いわゆる「お礼奉公」にあたる。グループ会社に派遣して、その工場で腕をふるってもらう。生活面でも、寮から出て一人暮らしをするようになる。職人として4年間働いた後は、自動的に退職してもらう。独立するか、他の会社に移るか、海外に活躍の場を移すかを本人に選択させ、さらに腕を磨いていくことになる。

職人は、技術より人間性が大切。そのためには、厳しい丁稚生活が必要である。秋山木工では、研修期間に以下のような厳しい修行を行う。

・4年間は寮に住み込み
・入社したら覚悟を決めるため、男も女も丸坊主
・携帯電話は禁止。連絡手段は手紙だけ
・親との面会は禁止
・休みは盆と正月のみ
・恋愛は一切禁止。発覚したら即刻クビ
・親からの仕送り・小遣いは禁止
・起床は5時前。まずマラソン
・平均睡眠時間3〜4時間

不器用な人間ほど一流になれる

器用な人間は、何でもすぐにできてしまうので、「何かを学びたい」「教えてもらいたい」という謙虚な心を忘れがちである。また、「できる」ことが当たり前なので、何かを達成した時の感動も少ないことが多い。その結果、伸びしろに限界が出る。

不器用な人間は、自分ができないことを知っているので、何時も反復練習する。そして、できるようになると、感動して、自信をつける。そうやってコツコツ練習をして、できることが増えて、自信をつけていくうちに、大化けすることがよくある。

技術よりも人間性を重視しているのは、そのためである。謙虚に、ひたむきにやり続ける才能さえあれば、必ずいつか大成する。心が一流なら、必ず技術も一流になる。

大事なのは技術よりも人間性

職人を育てることと、人を育てることは切り離せない。きれいなものを作れるのは、きれいな心を持っている人だけ。この人に家具を作ってもらいたいと、お客様に思って頂けることが大切である。お客様からすれば、腕がよくて、人柄のいい職人に仕事を頼みたい。「あの人に頼みたい」と思ってもらえるのが、一流の職人である。

仕事というのは相手を感動させることで、お金をもらっている。家具職人とは、家具作りを通して、お客様に感動を与える職業。人を感動させられる家具を作るためには、やはり人間性が大切である。だから、日常生活の中でも、周りの人に感動を与えようとする心構えが必要である。

どうしたら失礼がないか、何をしたら喜ばれるか、をいつも考えるようにすることで、自然に「人を感動させる心」が養われる。そのためには、常に謙虚でなければならない。