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2012/09/08更新

リブセンス<生きる意味> 25歳の最年少上場社長 村上太一の人を幸せにする仕事

  • 上阪 徹
  • 発刊:2012年8月
  • 総ページ数:224P

153分

5P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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ベンチャーキャピタルはすべて断る

高校卒業前、早稲田大学でベンチャーコンテストが開かれ、優勝者にはオフィスが1年間無償で貸与されるという記事を母親が見つけた。オフィスさえあれば、あとは何とかなる。まずは全員無給でやればいい。とにかく始めること。

コンテストのプレゼンでは、やる気とフレッシュさをアピールし優勝した。優勝後、村上は営業のノウハウを学ぶため、「求人誌」の営業のアルバイトをする。半年間、断られ続けるテレアポを続け、ノウハウを学んだ。

創業時の資本金は300万円。村上が200万円、他のメンバーが100万円。50万円をアルバイトで貯め、残りは両親に借りた。投資を打診するベンチャーキャピタルもいたが、申し出はすべて断った。お金は入ってくるけれど、経営に影響を受ける可能性がある。担当者にも会ったが、雰囲気がギラギラしており、あまり関わらない方がいいんじゃないかと直感的に思った。

器用じゃなかったから乗り越えることができた

会社を設立し、広告出稿してもらえるように大手企業にテレアポを粘り強く続けた。サイトを無事にリリースし、収益を得られる体制はできた。しかし、売上が伸びない時期が続いた。給料ゼロ休みゼロで、みんな黙々と働いた。

こんなビジネスは成立しないとか、うまくいくはずがないとか、いろんな事を言われた。でも、結果が出てない以上、反論のしようがなかった。

キャッシュフローも赤字が続き、資金がいつか底を付くという恐怖を味わった。そんな時、事業を売却しないかと提案を受け、検討もした。その時、そもそも自分はなぜ会社を立ち上げたのかを考えた。たくさんの人々に喜んでもらいたい、世の中にいい影響を与えたい、それを最大化できるものは会社だと改めて気付き、売却しなかった。

村上の選択は正しかった。2007年から、リブセンスは爆発的な成長を見せていく。苦しい時期を乗り越えブレイクするまで、リブセンスの面々が耐えることができたのはなぜか。

「みんな器用じゃなかったことが良かったのかもしれません。不器用で、これをやっていくしかないだろう、という感じだったんです」。村上は器用な人ほど、いろんなことに目が向いてしまうと言う。

人を幸せにするのは自分のため

「幸せから生まれる幸せ」。リブセンスの経営理念には、人を幸せにすることによって、自分たちも幸せになるという思いが込められている。なんとも青臭いメッセージに聞こえてしまうが、村上はこの理念をとても大切にし、本気でそう思っている。

事業がなかなか軌道に乗らなかった時期に、人生とは何かを突き詰めて考えた。過去を振り返って、自分がどんな時に楽しかったのかをひたすら考えた。やがて気付いた。自分にとっての幸せは、相手に喜んでもらうこと、人を幸せにすることで生まれてくるものだと。