世界最大の広告会社の1つBBDOの創業者であるブルース・バートンが、その生涯で活用していた広告における「7つの成功の秘密」を紹介している。
原著のタイトルは「失われた7つの成功の秘密」。邦題の「12人の漁師たちを優秀なマーケターにする方法」は意訳しすぎであるが、内容はきちんとしたマーケティングにおける7つの成功の法則が書かれている。
■宣伝をやめてはならない
お客様には、あなたが何をできるのかを伝え続けなくてはならない。なぜなら、毎日、新たなお客は生まれているからである。子供たちが生まれ、その子供たちも大きくなって購買力を持つようになる。大人たちだって、新しい興味やニーズを持つこともある。そんな時に、あなたが彼らの新たなニーズを満たすことができると知らせていなければ、誰もあなたのところには来ない。
1929年、世界大恐慌がアメリカを土台から揺さぶった時、ほとんどの企業は広告宣伝をやめてしまった。それは正しい選択のように見えたが、一つ重大な事実がある。その時、広告をやめなかった企業の多くは今も存在している。
■汝自身を与えよ
バートンは人の信頼を勝ち取るためには、まず自分の人間らしさを知ってもらうことが大切だと知っていた。そして時にそれは、自分が実際には凄くなく、賢くなく、素晴らしくもない、ということも認めるということである。
あまりにも多くの広告が自分たちの商品こそが最高だと叫んでいる。物を売るためには自分の良さを吹聴うることだけが大切だと思っているからである。しかし、本当にできるならまだしも、できるかどうかわからないことを言うのは誠実な態度ではない。
■汝の武器を磨き続けよ
1920年代以降の広告の巨人たちは皆、いいヘッドラインを一つ書くために少なくとも25のヘッドラインを考えていたという。実際、バートンの場合は100を超える候補を作り、その中から絞っていた。「光る」コピーを書くためには、いくつかの候補の中から絞らなくてはならない。最高の作品は推敲を重ねたあとにできる。
あなたが相手にしてもらいたいと思っていることをどれだけ相手がしてくれるか、あなたはそんな説得力という武器を磨き続けていなければならない。
著者 ジョー・ヴィタリー
コンサルタント、ベストセラー作家、マーケター 不遇の時代から古今のマーケティングの本を渉猟する世界屈指の実践的成功オタク。 そのマーケティングのスキルを活用し、 スピリチュアルな世界でもベストセラーを量産、名声を博している。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに――私はいかにして失われし成功の秘訣を見いだしたか | p.11 | 7分 | |
Prologue なぜどんな人であっても宣伝することが必要なのか | p.25 | 5分 | |
Secret #1: 汝のビジネスの新しい面を人々に見せよ | p.35 | 12分 | |
Secret #2: 業界の「神」になれ | p.57 | 8分 | |
Secret #3: 寓話と共に語れ | p.71 | 12分 | |
Secret #4: 彼らに挑みかかれ | p.93 | 5分 | |
Secret #5: 信なくば語るなかれ | p.103 | 14分 | |
Secret #6: 汝自身を与えよ | p.129 | 9分 | |
Secret #7: 汝の武器を磨きつづけよ | p.145 | 9分 | |
Special Repot: 奇跡を生んだ手紙の秘密を探る | p.161 | 31分 |
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