数多くの人気バラエティ番組を手がける放送作家の鈴木おさむ氏が、テレビ番組制作の舞台裏で、関わってきた多くの人から学んできた現場の仕事テクニックを紹介している。
■仕事で大切にしている3つのこと
①頭を検索エンジン化する
最近、食べて一番うまかったものから始まり、奥さんが番組で「タランチュラが意外と美味しかった」と言っていたとか、板前さんに聞いた料理の話など、4〜5分で思い浮かんだ言葉を30個くらい書き出す。キーワードを1個ずつ見直していって、発想を広げられるものがあるか考える。
例えば、「タランチュラがうまい」を脳でいじっていると、昔、世界中を旅行してゲテモノばかり食べる番組があったなどを思い出してくる。そういった番組を今風にやるとどうなるか?などと広げていく。
あまり広がらなかったら、最初の30個のキーワードに戻り、また別のものを選び発想を広げていく。このインプットとアウトプットの繰り返しで企画を考える。
②ガツガツする
ガツガツしていないと運は人の手に渡っていく。やりたいことは、どんどん口にすること。きっと誰かが聞いていてくれる。
③好奇心を持つ
みんながちょっと興味を持っていることを体験している人は、みんなに興味を持ってもらえる。人としての「興味度」が上がる。興味のあることは、どんどん経験し、自身に興味を持ってもらえるようになること。
■テレビのなみだ
毎日、たくさんのテレビ番組が作られている。みんなを笑わせるために、楽しませるために、たくさんのテレビが作られている。誰もが面白いものを作るために、たくさんの時間を割き、一生懸命考え、たくさんの汗を流す。つらさや寂しさを隠して、たくさんの人がテレビを作っている。
高熱が出ても寝ずにカンペを書いたり、芸人さんにやる気を出させるために、真冬の川を全裸で流れたり、親が死にそうな時に番組に出て笑いを取ったり、大切な人が旅立った次の日から、コントを撮ったり。
涙をこらえて、こらえきれなかったら、涙を流して、涙をふいて、涙を隠して、笑顔を作って、テレビを作っている人がいる。笑いの数だけ涙もある。
著者 鈴木おさむ
1972年生まれ。放送作家 高校在学中に放送作家を志し、19歳でデビュー。初期はラジオ、20代中盤からはテレビの構成をメインに数々のヒット作を手掛ける。 30歳の時に森三中の大島美幸と結婚。ドラマや映画の脚本、舞台の作・演出、ラジオパーソナリティ等様々な方面で活躍。 「いい夫婦の日」パートナー・オブ・ザ・イヤー2009受賞
帯 シカタ 代表取締役 藤巻 幸大 |
仕事・人生が変わる すごい! 本 370冊( 日経BPムック) (日経BPムック スキルアップシリーズ) |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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Chapter01 放送作家・鈴木おさむのワザと考え方 | p.15 | 28分 | |
Chapter02 背骨がブレない人の熱いキモチ | p.73 | 18分 | |
Chapter03 ピンチをチャンスに変える | p.111 | 22分 | |
Chapter04 この方法で勝ってきた!意外なテクニック | p.157 | 19分 | |
Chapter05 悩んでるのはあなただけじゃない! | p.197 | 19分 | |
Chapter06 この時代だからこそ、めげない力 | p.237 | 22分 | |
Chapter07 テレビのなみだ | p.283 | 18分 |