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2012/08/27更新

ハーバード流 自分の潜在能力を発揮させる技術

110分

2P

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右脳には無意識の世界への入口がある

右脳は危険に対する警戒機能が、左脳よりも優れている。だから、新しい不慣れな環境に対処する時には右脳が重要な働きをする。右脳は無意識の内に周りから大量の情報を受け取っていて、その情報をすでに頭の中にある情報と結び付ける。この作業は、新しい環境に適応するパターンを見つけるために行われる。そして、いったん環境へ適応するためのパターンが構築されれば、そのパターンは左脳に格納される。

私たちのアイデンティティや行動パターンは、左脳によって形成されたものが圧倒的に多い。そして、現実を見る時にフィルターをかける。しかし、自分が作り上げたアイデンティティの中にとどまっている限り、慣れた環境で無難に生きていくことしかできない。左脳の働きをストップさせる時間を作ることで、今まで知らなかった現実が見えてくる。

起こったことを受け入れ、それをどう活かすかを自問せよ

何かを知るのは大きな痛みを伴うので、私たちはなかなか現実に目を向けようとしない。私たちの脳は、理解することよりも痛みを避けることを優先する。そこで大切なのが「受け入れ」である。

現実と自分との折り合いをつけること。受け入れることが行動のきっかけになり、そこから責任感が生まれ、本当は自分は何が起こってもきちんと対応できるということがわかってくる。

思考を排除し、心の声を聞け

私たちの生活は「こうあるべき」「こうしてはいけない」ということで満ちており、本当の自分を忘れて、周囲に合わせた偽りのアイデンティティを作りあげる。偽りのアイデンティティは、「思考」という攻撃によって、私たちの心にノイズを生じさせ、「存在」「本質」「事実」といった目に見えない世界のかすかな音を聞こえなくしてしまう。このかすかな音を聞くための方法に「気づきの瞑想」がある。

気づきの瞑想では、あえて思考を排除して心のノイズを減らすことによって、少しずつ本来の自分を理解し、それに近づいていく。心の声を聞くことで、新たな世界に入ることができ、そこから創造性が生まれる。

気づきの瞑想

まず、注意の向ける先をコントロールすることが大切。注意を「今この場所」に集中させる。そのためには、呼吸に集中するといい。呼吸に意識が向かなくなり、なんらかの思考や感情にとらわれても、落ち着いて呼吸に注意を戻していく。

どうしても意識を呼吸に向けるのが難しいなら、注意を思考や感情の方に向ける。その時にはただ、思考や感情によって身体に生じた感覚に集中する。大切なのは闘おうとしないこと。珍しい景色を眺めているかのような気持ちで、ただ流れに身を任せる。そうしている内に少しずつ思考や感情が消えていく。