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2012/08/13更新

ブルーエコノミーに変えよう

352分

2P

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  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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ブルーエコノミーの特徴

・自然の栄養素とエネルギーをカスケード(連鎖)的に利用する。
・単なる環境保護ではなく、持続可能性の問題に対処し、再生に取り組む。
・生態系がその進化の道を維持できるように計らうことにより、尽きる事のない自然の創造性や適応力、豊かさの恩恵をすべてのものが享受できるようにする
・生態系を模倣し、エネルギーと資源を多段階に利用することで付加価値と多様な交換益を生み出し、それらを所得と雇用に置き換える。

100のイノベーション

ブルーエコノミーを実現する優れたイノベーションとして、「 100のイノベーション」を選択している。ブルーエコノミーは生態系の成果を経済システムに応用する。「100のイノベーション」は生態系の能力からヒントを得ている。生態系は、常に高い効率性を求めて進化し、栄養とエネルギーを多段階で利用し、廃棄物を一切残さず、寄与するあらゆるものの能力を活用し、すべてのものの基本的ニーズに応えている。

ブルーエコノミーの事例

①食品廃棄物によるプラスチック製造
九州工業大学の白井義人教授は、菌類を使って、レストランの食品廃棄物から集めたデンプン質を室温でポリ乳酸に変換するプロセスを開発した。原材料は再生可能な農産物だが、バイオ燃料や生分解性プラスチック製造の原料として使われたことで主食の供給に影響を与えたトウモロコシのような事態はもたらさない。廃棄物が埋め立て地でメタンガスを排出することもない。

②パルプからタンパク質へのカスケード
コーヒーは、農場から出荷され最終的にポットにコーヒーを淹れるまでに、コーヒー豆の99.8%が「パルプ」と「かす」として廃棄物になる。しかし、今では農場とコーヒーショップの双方で生み出される廃棄物を、タンパク質の豊富なキノコ栽培に利用する。

コーヒーかすに含まれるカフェインの刺激は、一部のキノコの成長を促すため、コーヒーかすを菌床にすると、良好なキャッシュフローを達成できる。「パルプからタンパク質」モデルは生態系の力に基づいており、栄養素を100%利用することで価値を生み出す。すべてのコーヒー生産地で完全に展開し、廃棄物の流れを収入の流れに転換することにより、現在の150万倍もの収益を生み出せる。

③共生による熱帯雨林再生
コロンビアのオリノコ川上流域のサバンナに、植林によって自給自足型コミュニティを作ろうというプロジェクトが「ラスガビオタス」である。水も飲めないサバンナに菌根菌とカリブ松を共生させる革新的な手法で、植えた苗の92%が枯れずに成長した。サバンナは熱帯雨林へと戻り、4半世紀を経た今、観光客を迎えるまでになった。