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2012/08/18更新

カフェという場のつくり方: 自分らしい起業のススメ

  • 山納 洋
  • 発刊:2012年8月
  • 総ページ数:192P

121分

2P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
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  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

対象読者:

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カフェ経営をしたい人が読むべき本

自分らしい生き方の選択肢として人気の「カフェ経営」。しかし、現実には厳しい経営環境が待ち受けている。カフェは衰退産業であると指摘し、その難しさを解説している。カフェ経営をしたい人が、先に読んでおくべき内容になっている。

著者は関西にてカフェのプロデュースを手がけ、シェア型のカフェを運営している。


■カフェの歴史
戦後の一時期には、喫茶店経営はサラリーマンよりも儲かっていたと言われる。また70年代には喫茶店開業ブームが起こっている。オイルショックを機に、サラリーマン生活に見切りをつけた多くの人たちが喫茶店を開業したことで、街のあちこちに喫茶店ができた。

80年代以降になると、チェーンショップの台頭により、個人経営の喫茶店の経営は厳しくなり、多くのお店が消えていった。そして、商売としての旬がいったん終わった後、90年代後半になってから、カフェブームは起こっている。

バブル崩壊後の賃料下落を背景に、欧米にある「カフェ」により近いスタイルのお店が、一気に登場。レストラン経営主体の企業の出店、スタバの上陸、アパレル系企業を中心とした異業種参入組のカフェも登場する。

こうした流れと並行して、個人オーナーが自己表現という動機から小資本でカフェを開業するという動きが、90年代半ば以降、活気づいてくる。

超短要約

■カフェ経営における注意点
多くの人は、自分が客の立場であれば「買わない」ものを、作り手・売り手の立場に立ったときには「売れそう」と思ってしまう。出店を考える時には、そのエリアで自分のイメージが受け入れられるか見極める必要がある。

①小さなカフェは入りにくい
小さな店では、店主とお客さんは何らかのコミュニケーションを取ることになるが、店主の知り合いでなければ入るのに勇気がいる。小さなカフェ経営は常連客商売。

②近所のカフェも入りにくい
住宅地にあるカフェでは、顔見知りに遭遇する可能性が高くなり、プライベートを守りたい人は敬遠する。

③カフェは男性客には入りづらい
40代以上の男性の中には、喫茶店には入れても、カフェには入れない人が多い。日本においてカフェは女性文化として広まったという背景がある。

④オフィス街はハードルが高い
オフィス街では、午後1時を過ぎると客足がぱったりと止まる。そのためシフトを効率よく組まないと余計な人件費がかかる。また、高家賃エリアなので、ランチ営業だけでは経営が難しい。さらに週末になると人がいなくなるため、週5日で十分な利益を上げる必要がある。オフィス街は、玄人立地。

⑤学生街は好立地とは言えない
一般的に学生街の商売は「半年商売」と言われる。休暇中は学生がいなくなるので、一年の内半年で稼ぐ商売になる。学内にカフェテリアを備える学校も増え、コンビニ、チェーンショップ、ファミレスも出店している。

⑥お客さんは保守的
ランチ営業では、カレー、パスタなどの定番メニューを出せばお客さんが入る。一般的なお客さんは、知らないお店に入った時、分からないものを注文して失敗するよりも無難な選択をする。自分のこだわりが、創作系の料理などに向かった場合、それを受け入れてくれるお客さんに出会うまで時間がかかる。

著者 山納 洋

1971年生まれ。コモンカフェ代表 1993年大阪ガス入社。神戸アートビレッジセンター、扇町ミュージアムスクエア、メビック扇町、大阪21世紀協会での企画・プロデュース業務を歴任。 2010年より大阪ガス近畿圏部において地域活性化、社会貢献事業に関わる。一方でカフェ空間のシェア活動「common cafe」、「六甲山カフェ」、トークサロン企画「御堂筋Talkin'About」などをプロデュースしている。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
働き方研究家 西村 佳哲

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.3 2分
1 カフェは「ビジネス」から「生き方」の時代へ p.11 15分
2 「やりたいこと」だけでは続かない p.41 11分
3 「お客さんが望むこと」は見えてる? p.63 18分
4 「閉じつつ開く」お客さんとのコミュニケーション p.99 15分
5 これからのカフェのカタチ p.129 21分
おわりに p.170 4分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

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