フリーランスのマーケターとして活動する著者が、自身の体験を踏まえた仕事術を紹介している。フリーランスとして仕事をしていく上で、実践的なことが書かれており、独立する前に読むべき内容になっている。
サラリーマン時代のクライアントと付き合いを継続しないなど、一般的な考えとは逆転の発想に気付かせてくれる。
■独立する前に知っておくべきこと
①収入が変動費になる
サラリーマン時代は、毎月給料が支払われるが、フリーランスの場合、毎月毎月、前月の実績をリセットして、何もないところからのスタートになる。この不安定さを楽しむ余裕が必要。
②専門性が最大の武器となる
会社に在職中に、いろいろなやり方を試し、高い評価を得た手法・発想こそが、未来の武器(フリーランスとしての売り物)になる。独立する前に、名物サラリーマンと呼ばれるほどの専門性を身に付けること。会社が辞めさせてくれない時が辞め時。
③時間単価を最大化する
仕事を分解し、得意分野に特化して仕事を引き受けること。自分ができない仕事は外注になるが、これは管理できないリスクを伴う。
■フリーランスの掟
①差別化せず、先鋭化する
先鋭化=独自性。差別化=新しさの自転車操業。
②仕事はもらわない
ハナから使われる立場として、自分を位置付けない。クライアントとは対等。
③仕事を選ぶ
最高のパフォーマンスを発揮できる得意分野の仕事だけを引き受ける。得意でない仕事を引受け、パフォーマンスがボロボロだとリピートにつながらない。
④コンパクトに生きる
フリーランスで生きていくのに、規模は必要ない。売上実績、社員数などの見栄や規模は捨て、実を取ること。
⑤お客を選ぶ
仕事をできる量と数は有限。一緒にやりたい人との仕事だけ引き受ける。
⑥柱になるクライアントをつくらない
大きな柱に依存していると、それが折れると悲惨な状況になる。クライアントはいくつも持っている方が良い。
⑦長期契約はしない
長期契約は契約自体に縛られてしまう。契約はゆるめに、短く設定し、いつでも新しい仕事にシフトできるようにする。
⑧ガイドラインを設定する
仕事を引き受けるか否かの線引きを決めておく。
著者 中山 マコト
1954年生まれ。販売促進マーケター 「キキダス・マーケティング」実践者兼シンクロニスト 市場調査会社に入社後、マーケティング、販売促進、広告制作に携わり、小売業、飲食業、サービス業などの売上げ強化に辣腕を発揮。2001年、独自のキキダス・マーケティングを設立。以来、フリーランスとして活動。 小売業、サービス業を中心に、「お客様の声」からアイデアをいただき、お金をかけずに成果を最大化する「キキダスメソッド」で、多くの実績をあげる。
週刊 ダイヤモンド 2012年 7/21号 [雑誌] 三省堂書店営業本部課長 鈴木 昌之 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 5分 | |
Chapter 1 フリーランス 成功のための絶対法則! | p.21 | 12分 | |
Chapter 2 金銭的リスクを、徹底的に回避する | p.45 | 9分 | |
Chapter 3 自分を最強の商品に仕立て、 スタートしたその日から、売れっ子フリーランスになる方法 | p.63 | 23分 | |
Chapter 4 フリーランスの掟 | p.107 | 9分 | |
Chapter 5 選ばれるための仕事術 | p.125 | 5分 | |
Chapter 6 独自の集客力をもつ方法 | p.135 | 24分 | |
Chapter 7 プロフェッショナルフリーランスとお金 | p.181 | 11分 | |
Chapter 8 プロフェッショナルフリーランスのタイムマネージメント | p.203 | 6分 | |
Chapter 9 プロフェッショナルフリーランスの人脈術 | p.215 | 5分 | |
Epilogue さらなる飛躍のために | p.225 | 3分 | |
おわりに | p.230 | 1分 |
英語で遊牧民の意味。近年、ノートパソコン、スマートフォンなどを利用し、カフェや顧客のオフィスなど、場…