三洋電機買収、ブランド統一、電気自動車テスラモーターズへの出資など、業態転換を進めるパナソニックの将来像を描いている1冊。未だ、業績は低迷し、回復の兆しを見せないパナソニックが次の戦略として何を考えているのかがわかります。
文章が冗長すぎる傾向があり、内容がわかりにくいですが、要するにパナソニックは「スマートグリッド」や電気機器のネットワーク化を次の事業戦略のテーマにしているという事が書かれています。
パナソニック社員、及び家電メーカー関係者向け
■パナソニックの次世代像
パナソニックの大坪会長は、何年もの間、環境効率の向上に先進的役割を担ってきたことが、パナソニックの隠れた強みだと十分に認識していた。例えば、同社のドラム型洗濯乾燥機は、世界中のどの機種よりも使用水量が少ないことで知られていた。冷蔵庫の電力消費を抑える革新的な断熱材も有名だった。プラズマディスプレイは世界で唯一、鉛も水銀も使っていなかった。
資源を消費する電気・電子機器を扱う企業から、自然資源の使用を徐々に減らすことのできる製品やプロセスを提供する企業へ。パナソニックが「あるべき姿」に近づくためにすべきこととして、新しい需要を独自に開拓し、他社と差別化できるソリューション事業へとシフトすることを目指した。
著者 フランシス・マキナニー
経営コンサルタント トロント大学で経済学を学んだ後、経営コンサルタントに。自身が副社長を務めたノーザン・ビジネス・インフォメーション社のマグロウヒル売却で注目を集め、ノースリバー・ベンチャーズを起業。 30年以上にわたって日本企業のコンサルタントを務めてきた日本通として知られる 。
週刊 ダイヤモンド 2012年 7/7号 [雑誌] |
帯 パナソニック株式会社代表取締役会長 大坪 文雄 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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プロローグ パナソニックはどうあるべきか | p.7 | 25分 | |
第1章 「お金が眠っているところ」を探し出せ | p.44 | 5分 | |
第2章 CO2削減量が「キャッシュ化速度」を加速する | p.51 | 14分 | |
第3章 新時代のビジネスロジック | p.72 | 7分 | |
第4章 クラウドが「松下幸之助の理念」を実現する | p.82 | 17分 | |
第5章 新たな需要の宝庫 | p.107 | 10分 | |
第6章 キャッシュ化速度革命 | p.122 | 23分 | |
第7章 新生パナソニックが発掘した強み | p.155 | 37分 | |
第8章 収益を極大化するモノ作り | p.209 | 19分 | |
第9章 組織改革と横断人事 | p.236 | 13分 | |
第10章 「現在」を「未来」に接続する | p.255 | 6分 | |
第11章 パナソニックの未来 | p.264 | 10分 | |
エピローグ 社長交代 | p.278 | 2分 |