広告・マーケティングにおいて重大な影響を与えた「USP」理論の提唱者が、広告・マーケティングにおける絶対不変の法則を説く。
モノが溢れる時代にこそ、見直すべきマーケティングの原則。刊行から50年を経た現在でも、十分に通用する広告哲学が書かれている。
大手消費材メーカー、広告代理店、マーケティング、PR担当者向け。
効果的な広告を行うにあたって注意すべきこと
■広告キャンペーンは頻繁に変えるな
広告キャンペーンを頻繁に変えると、浸透度は下がる。今日、市場に出回っているブランドで、過去20年間にキャンペーンを5回、10回、20回と変更しなかったものはほとんどない。
「世間はこのストーリーに飽きてきている」とメーカーは言う。しかし、商品自体が急激に流行遅れになった場合を別にすれば、浸透度が高くなったためにキャンペーンが古くなったことを示すような事態が起こったことはない。
■ひとつのコンセプトに集中せよ
消費者はひとつの広告につき、ひとつの強いコンセプトだけを記憶する傾向がある。人々にどんどん浸透するような広告は、覚えやすい、心を動かすひとつの主張やコンセプトを提示する。
■消費者の記憶の箱は限られている
広告されているブランドの内、消費者が記憶できるものは限られている。読んだ広告を全部覚えることなどできない。
広告のテクニックや仕掛けを使って浸透度を上げられれば、競争相手の浸透度を下げられる。消費者の頭により強いコンセプトを吹き込むことで、他社の広告のストーリーを記憶から消し、新たなストーリーに置き換えることができる。
■独創性は必ずしも必要ない
消費者に注意を向けさせるのに、必ずしもショックや娯楽は必要ない。広告の作り手は商品そのものを興味深く描かなければならない。
独創性へのこだわりは、時に広告を極端な不合理に走らせる。広告とはUSPを最大多数の人々の頭に、可能な限り低コストで届ける技術である。独創性は、広告の機能主義の範囲で自制しなければならない。
■伝える回数よりも多くの人に届けろ
大量消費材の広告には、分散が不可欠である。多くの世帯に届ければ届けるほど、多くの人の頭にメッセージが刻まれ、売上が伸びる可能性も高くなる。
著者 ロッサー・リーブス
1910年生まれ。テッド・ベイツ社 元取締役会長 ヴァージニア大学で学んだ後、リッチモンド・タイムズ・ディスパッチ紙の記者を経て、コピーライターとしてテッド・ベイツに入社。 類い稀なる才能を発揮するとともに、USPの法則を編み出して、同社を小さな広告会社から世界第四位の大代理店へと成長させる。 その活躍で「広告の殿堂」入りも果たした。 広告業を引退後も、さまざまな団体の役員、大学の理事、企業の社長や会長、共同経営者などを歴任。
帯 オグルヴィ創始者 デイヴィッド・オグルヴィ |
帯2 広告人 ジェラード・ランバート |
帯3 元「アドバタイジング・エイジ」編集長 ジョン・クライトン |
帯4 元ダニエル・スターチ&スタッフ社長 オスカー・ルーボウ |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
デジタルマーケターが読むべき100冊+α 中央大学大学院 戦略経営研究科教授 田中 洋 |
tokuriki.com 徳力 基彦 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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