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ブランドを再生するための3原則

①ライバルは見ない
ライバルの動きを見てしまうと、常に動向が気になってしまう。無意識の内に、ライバルの成功談が脳裏に刻み込まれて、思い切ったことをしようと考えても、それが思考の足かせとなる。

余計な先入観を排除し、ゼロから考えるためには、意識的にライバルの情報をシャットアウトする。ゼロから考えた場合、たとえライバルと似たような企画になっても、ほんの少しの差が重要になることがある。僅かな違いが、自社のブランドらしさを表すことになる。

ゼロから物事を考えるには、定説を疑うことも大切である。定説は他社でも往々にして考えられているもの。「こうあるべき」という常識を、打ち壊すことから始める。

②現場は見ない
ブランドが低迷している時、現場には停滞ムードしかないため、ポジティブな意見がほとんど上がってこない。また、現場は目の前の売上アップのための販促を求めてくるが、ブランドとしてはもっと本質的な視点から考える必要がある。

新しいものを生み出すには現場に行かず、一歩引いて俯瞰した視点を持ち、部署の皆で「ブレーンストーミング」を徹底する方がよい。

③ロジカルに考えない
「思い切ったアイデア」は、ひらめきから生まれることが多い。ひらめきは、手持ちの材料から導き出せるもので、以下の進め方を行う。

1:目標設定:目標を達成することを最優先事項と意識する
2:材料出し:情報をランダムに並べ、俯瞰で眺める
3:ひらめき:目標を達成したいという熱意を持ち、考え続ける
4:仮説:具体的な戦略と戦術を考え、実行性を持たせる
5:検証:戦略、戦術がうまくいくか検証する

事例:口紅は男に売り込め!

当時、ジバンシイの化粧品部門は、まったく鳴かず飛ばず。伝統はあるけれど、年配者向けのブランドイメージで精彩を欠いていた上、化粧品は後発で知名度もなかった。
人もお金も乏しい状況下、口紅のキャップに大切な人の名前を彫って「世界で1つだけのギフト」という付加価値を付けるアイデアを思いつく。

①目標設定
大手百貨店に売り場を確保する

②材料出し
「世の中はバブル景気」「ジバンシイの口紅は1本3500円」といった情報の片隅に「ギフト市場は2兆円」などの関係なさそうな情報も入れておく

③ひらめき
キオスクのネーム入りキーホルダーを見て、名前入りの口紅を売ったらどうかと思いつく

④仮説
化粧品をギフトとして売れば、新たなマーケットが獲得できるのでは?

⑤検証
市場や予算内で実行可能かなどを検討・確認


ネームサービスつきの口紅は、クリスマス商戦で大ヒットを記録。テレビや新聞でも取り上げられ話題になった。男性を中心にヒットし、その後若い女性客が増えた。