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2012/06/19更新

リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす

364分

12P

  • 古典的
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検証による学び

リーン・スタートアップでは、「検証による学び」という概念で学びをとらえなおす。「我々の努力のうち価値を生み出しているのはどの部分で、どの部分が無駄なのか」この問いを発せられるようにしなければならない。価値とは顧客にとってのメリットを提供するものを指し、それ以外はすべて無駄と考える。

スタートアップは不確実性を必ず持つため、この価値の定義自体を見直す必要がある。

今は、人間が思いつける製品ならまず間違いなく作れる時代。「この製品を作れるか」ではなく、問うべきは「この製品は作るべきか」である。この問いに答えるためには、事業計画を体系的に構成要素へと分解し、部分ごとに実験で検証する必要がある。

実験は科学的手法にのっとって行う。まず何が起きるのかを予測する仮説を組み立てる。次に、予測と実測とを比較する。

構築ー計測ー学習

リーン・スタートアップでは、様々な仮説に基づいて複雑な計画を立てるのではなく、「構築ー計測ー学習」というフィードバックループをハンドルとして、継続的に調整を行う。製品を顧客が使うとフィードバックやデータが得られる。この情報から次の段階のアイデアが生まれる。

(アイデア)→「構築」→(製品)→「計測」→(データ)→「学習」→(アイデア)

大事なことは、このフィードバックループの一周に要する時間を最小にすることである。

スタートアップの計画で最もリスクの高い要素は、「挑戦の要」となる仮説である。スタートアップは、この仮説をもとに成長のエンジンをチューニングする。

仮説の段階をクリアしたら、できるだけ早く実用最小限の製品(MVP)を作る。MVPとは、構築ー計測ー学習のループを回せるレベルの製品で、最小限の労力と時間で開発できるものをいう。最初から完璧な製品を狙わない。
MVPでは、常に「顧客と我々で評価が違ってないか」を問う必要がある。顧客から予想通りの反応が得られれば仮説は正しいと考える。

計測フェーズに入ると、製品開発が本当の前進につながっているのか否か判断する。誰も欲しがらない製品なら、完成させても意味がない。

ピボット(方向転換)

構築ー計測ー学習のループを回り終えた時、当初の戦略からピボットするか、このまま辛抱するかを決める。ピボットを決めるには、客観的に物事をとらえる必要がある。

ピボットとは、単に変化を勧めるものではない。製品、ビジネスモデル、成長のエンジンに関する根本的な仮説を新たに策定し、それを検証できる構造の変化をピボットと呼ぶ。ピボットがあるからリーン・スタートアップを採用した企業は失敗から立ち直れる。