ゲームファンから「神」と崇められ、「世界一長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスブックに認定されている格闘ゲーマーが、これまでの人生と勝負術について語った本。
ゲームしかしていない自分自身に負い目を感じながら、それでも自分の成長のために努力し続けた結果、プロのゲーマーになり、ようやく自分を認めることができた。そうした生き方が書かれています。
一つのことを努力し続けることの大切さがわかる1冊。
■99.9%の人は勝ち続けられない
過去の実績に頼る人は勝ち続けられない。強さをキープするためには、様々な要素を兼ね備えておかねばならない。プラスとマイナス、その両方を分析して努力を続けない限り、勝ち続けることはできない。自分の才能に頼るとか、一つの勝ち方にこだわるような人は、必ず落ちていく。
勝ち続けるためには、勝って天狗にならず、負けてなお卑屈にならないという絶妙な精神状態を保つことで、バランスを崩さず真摯にゲームと向き合い続ける必要がある。
センスや運、一夜漬けで勝利を手にしてきた人間は勝負弱い。これまで頭の回転が速く、要領が良く、勢いに乗っていると思われる人間と何度も戦ってきたが、一度も負ける気はしなかった。それは、彼らとは迷ってきた量が圧倒的に違うからだ。
ゲームが本当に好きな訳ではなく、ただ大会で勝ちたいから練習したような場合、そのゲームを心から愛している人間、そのゲームに懸けている人間には到底勝つことはできない。
自分の実力を挙げるためには、まず目の前の勝負に全力を注ぐ必要がある。どんな相手でも、一人の相手を攻略するのは容易ではない。試行錯誤を繰り返し、いろいろな戦いをテストし、成功と失敗を繰り返して初めて、一人の人間を倒すことができる。
失敗ばかり恐れ、何もしないというのが一番いけない。間違った階段を登ったと気が付いたら、スタート地点まで引き返して、もう一度違う階段を登ればいいだけの話である。
運に頼る人間は勝ち続けられない。勝ち続ける人間は、運が悪くても勝てる道を追求し続けている人間だ。
著者 梅原 大吾
1981年生まれ。日本人で初めて「プロ・ゲーマー」という職種を築いたプロ格闘ゲーマー 1998年、17歳にして世界一の称号を獲得。一時ゲームから離れていた3年間で、麻雀の世界でもトップレベルとなる。2010年アメリカの企業とプロ契約を締結。「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロ・ゲーマー」としてギネスが認定される。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊 東洋経済 2012年 5/12号 [雑誌] |
日本経済新聞 |
Chikirinの日記 ちきりん |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
プロローグ | p.9 | 4分 | |
第1章 そして、世界一になった | p.17 | 20分 | |
第2章 99.9%の人は勝ち続けられない | p.53 | 38分 | |
第3章 ゲームと絶望と麻雀と介護 | p.123 | 23分 | |
第4章 目的と目標は違う | p.165 | 27分 | |
第5章 ゲームに感謝 | p.215 | 11分 | |
エピローグ | p.236 | 10分 |