携帯電話などのデジタル機器やSNSの普及により、私たちの生活は忙しくなった。「つながりは善、つながらないのは悪」というテクノロジー哲学のせいで、私たちの時間は奪われ、考えや感情、人との付き合いの深みが失われていると警告する。
昔から人類はこうした騒々しい世界から、距離を置く方法を身に付けていた。プラトンやシェークスピア、フランクリンなどの過去の賢人たちの生活と知恵を紹介しながら、「つながらない生活」を送るための方法を提示している。
■つながることで以前よりも忙しくなった
私たちはデジタル空間という部屋にいて、スクリーンに指先でタッチするだけで互いとつながっている。たった数回のタッチで何百万もの人々とつながり、無限の情報や刺激に接することができる。
しかし、膨大なつながりをうまくさばこうとすると、とにかく手間隙がかかり忙しい。メール、携帯メール、留守電メッセージ。催促、つぶやき、コメント。リンク、タグ、投稿、写真に動画。ブログ、検索、フィード、ウォール、ポップアップ、バナー。着信音とバイブレーション・・・。
ツール類はとめどなく増殖している。
人間同士のつながりが進展すると人混みが増えるから、暮らしは以前よりも慌ただしくなるのが常である。
何より重要なのは、つながっている時間とそうでない時間、集団と自分、外向きの生活と内向きの生活をほどよく調和させることである。
そのためには次の方法がある。
①物理的に距離を置く
②読書などを行い自己の内面へと向かい、外界を遮断する
③手帳など古いツールを使う
④習慣化させるためのルールを決める
著者 ウィリアム・パワーズ
ワシントン・ポスト紙の元スタッフライター メディア、テクノロジーなど幅広いテーマで、アトランティック・マンスリー、ニューヨーク・タイムズなどに執筆。
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章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
プロローグ 巨大な部屋 | p.7 | 5分 | |
序章 | p.14 | 6分 | |
Ⅰ つながりに満ちた暮らしのミステリー | p.23 | 67分 | |
Ⅱ「適度につながらない」ための知恵 | p.123 | 113分 | |
Ⅲ 落ち着いた生活を取り戻す | p.291 | 24分 | |
エピローグ 再び巨大な部屋 | p.327 | 5分 |
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