マネックス証券のチーフ・ストラテジストによる株式投資の指南書。
株式投資における基本的な考え方が書かれており、非常に参考となる。
投資の基本を学び、投資の手法を勉強すれば、安定した投資利回りをあげることができる。
株式投資で失敗した人も一読しておくべき1冊。
■なぜ儲からないのか
日本の株式市場は1989年末に日経平均で3万8915円の最高値をつけて以来、20年以上にわたって右肩下がりである。儲からない理由は、日本株市場が長期にわたって低迷しているからである。成長しない経済の中では株価が上昇する訳がない。
日本株が低迷しているのは、日本企業が儲けていないからである。利益率が低いために、株価が上がらない。新興国の技術水準が向上したことによる価格競争、円高、国内での過当競争の構図、その原因は様々である。
「投資に限らず、この世に絶対確実なことは何ひとつない」と肝に銘じて相場に臨む事が投資で成功する要諦である。
投資で大切なことは、勝ちにいこうとしないこと。いかに負け(損)を軽微にとどめるかという点を強く意識すべきである。値下がりした銘柄はどんどんポートフォリオから外して、値上がりした銘柄だけを残しておく。
「負けない運用」「損失を小さく抑える運用」を続けた結果、負けなかった銘柄だけが残って株価が2倍、3倍になるというやり方を目指す。そうすれば、年率5%程度の運用が期待できる。
著者 広木 隆
1963年生まれ。マネックス証券チーフ・ストラテジスト 1987年大和証券に入社。その後、資産運用業界に転身し、国内系、外資系の運用会社を渡り歩き、株式投資の最前線に20年以上携わる。2010年より現職。 幅広い資産クラスの運用および長年のバイサイドの経験で培われた明快な投資戦略をユーモア交える語り口で綴られるストラテジー・レポートが好評。
週刊 ダイヤモンド 2012年 4/7号 [雑誌] 一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授 楠木 建 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.2 | 2分 | |
第1章 20年続く下り坂の経済と株式市場 | p.16 | 5分 | |
第2章 「長期投資」の誤解 | p.26 | 5分 | |
第3章 個人投資家が陥りがちな「塩漬け」の罠 | p.36 | 6分 | |
第4章 頼るものがない | p.48 | 6分 | |
第5章 それでも株は儲かる | p.60 | 5分 | |
第6章 投資の理論を知る | p.72 | 9分 | |
第7章 株式投資の評価尺度を学ぶ | p.90 | 9分 | |
第8章 大局観を持つ | p.109 | 6分 | |
第9章 正しい長期投資は「売る」ことである | p.122 | 8分 | |
第10章 分散投資とリスク・コントロール | p.139 | 8分 | |
第11章 投資とは不確実性を相手にするゲーム | p.156 | 3分 | |
おわりに | p.162 | 3分 |
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