モノ・場所・時間・お金から自由になる
たくさんの「モノ」を所有することが幸せとされたのは、せいぜい90年代までのスタンダードである。また、同じ会社に留まり、「30歳までに課長、35歳までに次長」と昇進することを絶対基準としていたなら、この先、モチベーションなど維持できない。
これからは、できる限り縛られない。究極的にはお金にも縛られず、移動によって思考を柔軟にし、自分独自の価値観を持つ。こうして、何にも依存することなく自由に生きることが、ひとつの幸福ではないかと考えられる。
ノマドライフまでの6つのフェーズ
ノマドライフは、今すぐにできる訳ではない。今まで会社員として、何の準備もなく、いきなりノマドライフに転換しようというのは無謀である。時間をかけて準備し、少しずつ移行するのが、実現可能な方法である。
①「ベースをつくる時期」(5年):ベースとなる仕事のノウハウを学ぶ
②「方向性を模索する時期」(3年):様々な小さなビジネスの種を蒔く
③「未来につながる実績を残す時期)(5年):濃密に働く
④「転換期」(2年):ライフスタイルをブラッシュアップしていく
⑤「実践期」(5年):過去のフェーズから積み上げた知識と知恵を実践する
⑥「シェアの時期」:ノマドライフを選ぶ仲間を増やす
ノマドライフの実践
・ベーシックインカムを手放さない
会社をすぐに辞めてはいけない。今の仕事を続けながら、デュアルワークへの道を模索する。最低限の生活は何とかなるという収入を確保することがポイント。
・「もう一つの仕事」を見つける種まきをする
一つの仕事にこだわらず、種をいろいろ蒔いておく。長期的な視点で複数のビジネスをやってみれば、その内どれかが育ってくる。
・時間給的な仕事を避ける
時間を切り売りする仕事は、特定の場所にいなければならない。自分の能力を提供してお金を得られる仕事を模索する。
・オフィスも秘書もいらない
人を雇うと身動きができなくなる。テクノロジーの力を利用し、秘書的な業務は楽に管理する。会計などはアウトソーシング。大きなプロジェクトは外部とコラボレーションする。
・「ゆるい所属」を実現する
人のつながりやネットワークをどれだけ持っているかが大事になる。そのためには、何より人間性が大切となる。
ノマドライフの思考
ノマドライフは、人生の選択肢のひとつである。「自分は何を選択するか」が鍵となる。選択力をつけるには、考え続けること。自分は何のためにノマドライフを求めているのかを思考することである。
絶対に安全で快適なノマドライフを保証してくれる人などいない。不安は受け入れること。その上で、不安に支配されないために行動することが大切である。