ものをつくる「こころ」
・夢見がちな人は、クリエイターにはなれない。
一流のクリエイターといわれる人たちは、「他者の視点」になるのが凄くうまい。ちょっと引いた位置から、自分や自分がやっていることを冷静に見つめる目を持っている。
・だれも見たことのないようなすばらしい作品は、いつも自由な精神から生まれる。
何かを作る現場では、予算や期日といった不自由さと向き合うことが、新しいものを生み出す原動力になっている。不自由と闘わない自由には、あまり価値がない。
目の前の現実と向き合い、タブーに挑戦したり、人間や社会の問題を解決しようと情熱を傾けるから、誰も見た事がないような、素晴らしい作品が生まれる。
・いつも「なんちゃって」と語尾につけることが肝要。
もの凄くマジメな雰囲気の中だと、発想が不自由になる。人が共感するようなものとかが生まれない。企画につまったら、まず「なんちゃって」と言ってみる。この一言だけで、あっという間に体温も上がり、素敵にアナログ感も湧いてくる。
・加害者意識をもって生きろ。被害者意識をもって生きるな。
どんなことであれ、行動を起こせば、必ず誰かに迷惑がかかる。必ずどこかに被害者が出てしまう。だからこそ、自分が加害者であることをきちんと意識した上で、「思い切ってやる」ことが大切である。
・エビフライは尻尾があるから美味しい。
エビフライの尻尾は普通食べない。ところがエビフライを注文すると、ほぼ間違いなく尻尾がついてくる。こういうエビフライの尻尾のような役割を果たす部分が、表現やアイディア、企画には必ず必要である。一見すると意味がなさそうだけど、そぎ落とすと途端に全体の魅力が半減してしまうものがある。
・「What」と「How」の前に、「Why」
広告を作る時、「なに(What)を伝えるのか」「どう(How)伝えるのか」の2つを意識する。しかし、本当に意識しておくべきは「Why」。つまり、「社会に対してどういう価値があるのか」が大切である。
ものをつくる「アタマ」
・アイディアは思い出すもの。
アイディアとは、自分の中から浮かび上がってくるもの。思いつけるかではなく、思い出せるかが重要。そのためにも、思い出せる材料を自分の中にストックする必要がある。いろんな事に興味をもって接した方が良い。
・テーマをロジカルに追いつめて、追いつめ抜いたその先に、ロジックを超えて生まれてくるのが本物のアイディア。
広告の仕事であれば、まず商品の特徴や問題点、クライアントの販売戦略、市場の状況といった様々な目的や条件をつぶさに読み解いて、論理的につきつめていく。この時のポイントは次の通り。
①新しいコンテクストの発見
②説得力のあるロジックの構築
③世の中の必要性
④ストーリー