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2012/04/30更新

カモメになったペンギン

65分

6P

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物語

昔々、氷に覆われた南極のワシントン岬と呼ばれている辺りの氷山にペンギンたちのコロニーがあった。その氷山は、何年も何年も前からそこにあり、ペンギンたちを凄まじい冬の嵐から守ってくれた。

コロニーには268羽のペンギンがいた。その一羽フレッドは、氷山が溶けており、もうすぐ崩れることに気が付いた。冬の嵐の中、氷山がバラバラに分裂したら、大惨事になる。

ペンギンのコロニーにはリーダー議会と呼ばれるものがあり、10羽のリーダーペンギンがいた。その中の一羽アリスは、仲間とも親しく、実行力がある評判のリーダーだった。フレッドはアリスに水面下で、氷山が溶けており、亀裂や劣化していることを伝えた。

アリスはこの一大事を理解し、リーダー議会のメンバーに話をした。しかし、メンバーたちは疑うもの、否定するものが多かった。そこで、フレッドから模型を使って説明した。議論の末、この事実をコロニーの全員に伝えることになった。「我々は行動を起こさなければならない」と述べて、質問や詳しい話をした。

メンバーは、解決策を考えるべく、チームを結成した。アリスは問題を解決すべく、コロニーの仲間の意見を聞いてまわったが良い解決案は出なかった。
その時、一羽のカモメを発見した。あの鳥は土地から土地へと移動しながら暮らしているのではないか。カモメと同じような暮らしを我々もできるのではないか。

カモメのような遊牧民的な生き方というメッセージを四六時中、コロニー全員に発することになった。反発するもの、戸惑うものも多かったが、次第に受け入れられるようになった。

チームは企画グループを結成し、問題解決にあたった。山積みになっている障害を前に、やがて企画グループは当初の士気が落ち始め、辞めていくメンバーも増えてきた。

コロニーの仲間に、どれだけ取り組みが前進したかを早く示す必要がある。偵察隊を結成し、新しく住むことができる氷山を探すことになった。偵察隊のために、他のメンバーはエサを用意して待った。従来、ペンギンは自分の子供以外にはエサを与える習慣はない。しかし、偵察隊たちを英雄として称える祝典イベントを行うことで、新しい習慣を築いた。

調査の結果、住むのに最適な氷山が見つかり、コロニーの大移動が始まる。たくさんの仲間は変化を恐れなくなり、新しい環境に適応していった。

教訓:変革を成功させる八段階のプロセス

①危機意識を高める
②変革推進チームをつくる
③変革のビジョンと戦略を立てる
④変革のビジョンを周知徹底する
⑤行動しやすい環境を整える
⑥短期的な成果を生む
⑦さらに変革を進める
⑧新しい文化を築く