BRICs(Brazil、Russia、India、China)の定義を提唱した著者が、2050年にはBRICs諸国がどうなるか、その他に有望な国はどこかについて紹介している。
BRICsを提唱した2001年当時の予測以上に急速に成長しているBRICs諸国の現在の課題と将来、それに続く国ネクスト・イレブンの展望を説明。
これからの世界経済の大枠をとらえるのに役に立つ1冊。
BRICs諸国のGDP合計は、2001年の約3兆ドルから、4倍の11兆〜12兆ドルとなっている。世界経済の規模はこの間に2倍に拡大したが、1/3はBRICsの成長による。4カ国のGDP合計の伸びは、わずか10年でアメリカの2倍以上になった。これは、日本とドイツが新たにもう一つづつ生まれたに等しい。BRICs4カ国のGDP合計は、2020年までにアメリカを上回るだろう。
BRICsや韓国、インドネシア、メキシコ、トルコには、もはや「新興国市場」という言葉は当てはまらない。これらの国の政府債務や財政赤字はおおむね健全で、安定した貿易ネットワークがあり、膨大な数の国民が豊かさへの階段を着実に上がっている。従来の「新興国市場」というコンセプトから「成長国市場」として見なければならない。
著者 ジム・オニール
1957年生まれ。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント会長 1995年にゴールドマン・サックスに入社。チーフ・エコノミストとして グローバル経済・コモディティ・投資戦略調査部を率い、2010年から現職。 造語「BRICs」の生みの親として知られており、チームと共同で2001年に初めてBRICsやN-11に関する分析を発表した。 教育関係の慈善事業にも積極的に取り組み、ロンドンを拠点とする教育支援団体SHINEの会長を務めている他、英国ロイヤル・エコノミック・ソサエティ、イティネラ及びブリューゲルの役員も務める。サッカーのマンチェスター・ユナイテッドのの社外取締役も務めている。
日本経済新聞 |
エコノミスト 2012年 2/28号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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序章 想像を絶する成長 | p.9 | 8分 | |
第1章 BRICsの誕生 | p.19 | 11分 | |
第2章 「新興」から「発展」へ | p.33 | 15分 | |
第3章 BRICs―ブラジル、ロシア、インド、中国 | p.53 | 44分 | |
第4章 勃興する成長国市場 | p.111 | 17分 | |
第5章 成長に伴う資源は十分か | p.133 | 9分 | |
第6章 次なる消費大国 | p.145 | 14分 | |
第7章 歴史を超える新たな経済同盟 | p.163 | 18分 | |
第8章 世界経済の新たな秩序 | p.187 | 20分 | |
第9章 塗り替わる世界経済地図 | p.213 | 23分 | |
終章 世界はよりよい時代に | p.243 | 9分 |