危機に対処し、評判を立て直すための効果的な戦略を紹介している。企業経営者が、経営課題の最上位に位置付けているのが「人」と「評判」。しかし、多くの企業は評判を管理することに立ち遅れている。
事故や不祥事が起こってからでは遅い。危機に直面する前から、適切な対応が取れるようにしておくことを提示する。企業経営者向け。
企業は、効果的な「評判管理」に取り組まなければ、やがて「評判の危機」に直面する。評判管理においては、信頼の回復が最も大きな問題となる。信頼を築き、維持する上で重要な要素は次の4つである。
①透明性
②専門能力
③コミットメント
④共感
著者 ダニエル・ディアマイアー
ノースウエスタン大学ケロッグ経営大学院教授 同校の「CEO(最高経営責任者)パースペクティブ・プログラム」の学術部長、 フォード・モーター・カンパニー・グローバル・シチズンシップ・センターのディレクターを務める。 2007年にはアスペン研究所より権威あるファカルティ・パイオニア・アウォードを受賞。 評判管理(レピュテーション・マネジメント)の専門家として、アクセンチュア、カーギル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、クラフト、マクドナルド、シェル、FBI(連邦捜査局)のアドバイザーを務めた。
経済界 2012年 2/21号 [雑誌] |
日本経済新聞 |
TOPPOINT |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに 「評判」という“第二の”経営課題 | p.23 | 8分 | |
序章 三つの誤った思い込み―「評判管理」の導入にあたって | p.33 | 7分 | |
第1章 「きかんしゃトーマス」のリコール―評判危機の決定的瞬間 | p.41 | 47分 | |
第2章 横転したメルセデス「Aクラス」―顧客を越えたブランド管理 | p.97 | 35分 | |
第3章 シェルvs.グリーンピース―「セカンド・サークル」の高まる影響力 | p.139 | 33分 | |
第4章 CEOの一四〇〇ドルのゴミ箱―経営者の特権とスキャンダル | p.179 | 22分 | |
第5章 ウォルマートの災害救援活動―正しい行いとCSR(企業の社会的責任) | p.205 | 20分 | |
第6章 遺伝子組み換えの不安の壁―危機を引き起こす五つの要因 | p.229 | 18分 | |
第7章 プルデンシャル、末期患者から買い取る―戦略的予知と評判管理 | p.251 | 30分 | |
第8章 AIMチームを結成せよ―ガバナンス構造と情報活動能力 | p.287 | 23分 | |
第9章 転落前のアーサー・アンダーセン―価値観、文化と「教えの時」 | p.315 | 23分 | |
終章 SWATは銃口を向けた―戦略的思考と「専門家の罠」 | p.343 | 4分 |