ゲーミフィケーションとは何か
「ゲーミフィケーション」は、ゲームの考え方やデザイン・メカニクスなどの要素を、ゲーム以外の社会的な活動やサービスに利用するものとして定義される。
ガートナー社によれば「2015年までに、イノベーションを司る組織の半数以上が、そのプロセスにゲーム的な要素を取り入れ、2014年までに、グローバル企業2000社の内70%以上がマーケティングと顧客の維持のため、少なくとも一つ以上のゲーム化されたアプリケーションを持つだろう」という。
「ゲーム」は、一見すると社会的意義がわかりにくいものだった。しかし、「ゲーム」は、人に様々な形でフィードバックを与えることができるようになり、以前よりも低コストで作ることができるようになった。
ゲーミフィケーションの可能性
この数年、ウェブの世界ではユーザーをどのように定着させるのかが課題の一つであった。この問題に対し、ソーシャルゲームが一つの光明となった。グリーはSNSにゲームを入れることで、アクティブ率を高め、滞在時間を伸ばすことに成功した。
コンピュータが相手をしてくれることで、友人が常時いなくても、サービスに居続けることができる。ゲームは「一度」で終わらない特徴を持つ。これらによって、ゲームはアクティブ率を伸ばすことに貢献した。
現在、ゲーミフィケーションが話題になっているのは、こうした顧客に製品やサービスを繰り返し利用してもらい、関係性を維持する事に大きく貢献する可能性が見えたからである。
世の中はゲームに成り得るものに満ちているが、多くはゲームとして形になることに成功していない。これらの見方を少し変え、補助線を引いてやるだけで、ゲームに成り得る。ゲーミフィケーションの可能性は果てしなく大きい。
ゲーミフィケーションの実践手順
①着想
着想のヒントは以下の通り
・顧客との関係性強化のため、顧客のどういった行動を変える必要があるか考える
・フィードバックを可視化できる活動があるか考える
・ハマる行動のプロセスにヒントを探す
・新しい技術の変化に気付く
・ルールを変える視点の中にヒントを探す
・複数のルールを融合する
・既存のビジネスモデルを見直す視点から考える
②つくりあげる
プレイヤーがゲームを楽しむ「順序」とルール等のメカニクスの設計が重要である。
・アンロック:ゲームをプレイする中でできる事を少しずつ増やす
・レベルデザイン:プレイヤーの自発性を損なわずに難易度を高めていく
・ランキング導入
・アイテム課金
③洗練
テストプレイをして、うまく機能するか確認する。リリース後も調整していく。