今読むべき優良ビジネス書が
すぐ見つかり、読んだ本を
しっかり自分の知識にするサイト

本を検索する

カテゴリーから探す

人気のタグ

お知らせ


Android無料アプリ配信中
2012/03/07更新

「経験学習」入門

  • 松尾 睦
  • 発刊:2011年11月
  • 総ページ数:224P

197分

8P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な
アマゾン詳細ページへ

経験から学ぶ

同じ事を経験しても、成長する人と成長しない人がいる。この違いは「経験から学ぶ力」の違いによる。

経験学習の質を高め、人が成長するには、以下の方法を行えば良い。

①適度に難しく明確な経験を積む
②結果に対するフィードバックを得ながら内省する
③そこで得た教訓を次の機会に試してみる

経験から学ぶ力

経験から学ぶ上では、以下3つの力が「根っこ」となる。

①ストレッチ:問題意識を持って挑戦的で新規性のある課題に取り組む姿勢

マネジャーの成長を促すストレッチ経験には、初めての管理職、海外勤務経験などの新規性の高い仕事や事業の立て直し、できない部下への対処といった課題などがある。
ストレッチ系の学ぶ力を高めるには、以下の方略を取る。
・下積み経験によって土台を作る
・目の前の仕事をしっかりこなし、周囲の信頼を得る
・できることをテコに挑戦して、苦手なことを克服する

②リフレクション:成功や失敗を振り返り教訓を引出し、問題の本質を考えること

リフレクションには、行為の中での振り返りと、行為の後の振り返りの2つがある。「もっと良い方法はないか」といった事を考えながら仕事をする。その後、振り返り、学んだことを頭の中で整理し、意識づける。

行為の後のリフレクションではフィードバック情報が欠かせない。他者の意見が批判的なものであった場合には、批判された事の本質を捉え、自分の行動を修正する。教訓を将来の行動に生かそうとしない人は、成長できない。批判的なフィードバックを将来の改善につなげることが大切である。

③エンジョイメント:仕事にやりがいや意義を見つける姿勢

一見つまらない仕事から面白さや意義を見つけることが大切である。そのためには、集中する中で、面白さの兆候を見逃さないことである。また、達観して後から来る喜びを待つという方法もある。腹をくくって今の仕事に集中する時、後から喜びはやってくる。

「思い」と「つながり」

経験から学ぶ3つの力を身につけ、高いレベルで持続させるには「思い」と「つながり」2つの原動力が必要になる。

①思い
自分のことを大切にすると同時に、他者のことを大切にしながら仕事をしたいという思い。他者のために頑張ることが、自分の成長につながることになる。

②つながり
他者との良い関係。他部署や他組織にいる誠実で有能な他者と、情報をやりとりしながら、損得を超えた関係を構築することで、幅広い視点からのフィードバックや本音で語られるフィードバックが得られる。こうしたつながりが、仕事のやりがいや意義を見出すことを促してくれる。