テレビ事業では7年連続営業赤字を出し、苦境にあるソニー。かつてのソニーは、夢のある商品を市場に送り出してきた。しかし、現在のソニーは「もの作り」のスピリットを失ってしまった。
大賀典雄氏から、経営を受け継いだ出井伸之氏、ストリンガー氏までの変遷を紹介しながら、現在のソニーの凋落の原因を解説している。エレクトロニクス事業からエンタテインメント事業への転換を図る中で、失われたソニースピリットに悲哀が込められている。
ソニースピリットは、ソニーの「もの作り」の精神であって、メーカーとしてのDNAである。ところが、映画や音楽、金融を抱え込んだソニーは、そのスピリットを失ってしまった。
その原因となったのは、出井伸之氏によるエレクトロニクス事業から他事業への展開であり、その後のストリンガー氏によるエレクトロニクス事業軽視の姿勢である。
ソニー復活に向けて明確な事業戦略を持たず、ソニースピリットを失ったストリンガー体制下のソニーには期待してはいけない。
著者 立石 泰則
1950年生まれ。ノンフィクション作家・ジャーナリスト 経済誌編集者や週刊誌記者等を経て、1988年に独立。 1993年に『覇者の誤算―日米コンピュータ戦争の40年(上・下)』で第15回講談社ノンフィクション賞受賞。2000年に『魔術師 三原脩と西鉄ライオンズ』で1999年度ミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞。
日本経済新聞 神戸大学教授 小川 進 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊 東洋経済 2011年 12/10号 [雑誌] |
Chikirinの日記 ちきりん |
週刊 ダイヤモンド 2012年 2/18号 [雑誌] コラムニスト 林 操 |
週刊 ダイヤモンド 2012年 12/22号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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第1章 僕らのソニー | p.9 | 16分 | |
第2章 ソニー神話の崩壊 | p.35 | 20分 | |
第3章 「ソニーらしい」商品 | p.69 | 20分 | |
第4章 「技術のソニー」とテレビ凋落 | p.103 | 25分 | |
第5章 ホワッツ・ソニー | p.145 | 30分 | |
第6章 黒船来襲 | p.195 | 22分 | |
第7章 ストリンガー独裁 | p.231 | 25分 | |
最終章 さよなら!僕のソニー | p.273 | 12分 |