ドラッカーが94歳の時にインタビューを行い、ドラッカーの人生やその思想をまとめた本。マネジメント、リーダーシップに関する幅広い点について、ドラッカーの考えや視点がまとめられており、幅広いドラッカーの思想を一度にまとめて知るのに良い1冊。
ドラッカーのまとめ的な本になっている。
ドラッカーは、マネジャー経験がないため、内側から見たマネジメントについては何も知らないと述べている。とはいえ、アメリカに渡る以前、いくつかの職を経験する中で、ビジネスの様々な分野と接点を持った。
アメリカ系大手金融機関のヨーロッパ本社では、見習い社員として働いた。ところが、入社とほぼ同時に、株価の大暴落が起き、新米のドラッカーは真っ先に会社を去るはめになる。
幸いにもある同僚が、職を失ったドラッカーを地元の新聞社へ連れて行き、実務経験がないまま記者として採用される。見習いを経て、記者生活を続けながら、公法と国際法の博士号を取得した。その後、ロンドンに移り住み、銀行でエコノミストの職に3年。これ以外に企業で働いた経験はない。
ドラッカーは1937年にアメリカの土を踏み、バーモント州にあるベニントン・カレッジの教授の職を得る。この間、ドラッカー長期休暇をとった。この間に職業人生を決定づける1本の電話がかかってくる。GMで広報担当の副社長からの経営上層部の調査の依頼である。ドラッカーは、本を執筆するための調査として、この依頼を受けることになり、『企業とは何か』を刊行することになる。
この著書はベストセラーとなったが、一方で「大衆向けの本」を軽蔑する大学や研究機関からは切って捨てられた。ドラッカーは、ベニントン・カレッジの職を辞し、ニューヨーク大学での職を見つける。
ドラッカーの関心は、新しいコンセプトの創造にあり、気の利いた呼称を考えることに熱心ではなかった。そのせいもあって、マネジメントの教科書にはあまり登場しない。それでもなお、ドラッカーが偉大なる功績を残した事実は不動である。
元マグロウヒル社の副社長・編集者 リーダーシップ論の大家として『ニューヨーク・タイムズ』『ウォール・ストリート・ジャーナル』『バロンズ』『フィナンシャル・タイムズ』などに記事を執筆し、ニュース番組のコメンテーターとしても活躍。2006年よりペンギンブックグループのビジネス出版部門であるポートフォリオ社の編集ディレクターを務めている。
帯 ファーストリテイリング代表取締役 柳井 正 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
プロローグ ドラッカーへの旅 | p.9 | 16分 | |
第1章 チャンスは自分でつかみとるもの | p.35 | 8分 | |
第2章 何よりも大切なのは学びである | p.48 | 8分 | |
第3章 組織のほころび | p.61 | 10分 | |
第4章 顧客の視点に立つ | p.76 | 12分 | |
第5章 生来のマネジャーと中間管理者 | p.95 | 13分 | |
第6章 働き手を尊重する | p.115 | 14分 | |
第7章 明日だけを見つめよ | p.137 | 10分 | |
第8章 強みの棚卸しをする | p.152 | 11分 | |
第9章 何より重要なもの | p.169 | 8分 | |
第10章 ドラッカー、ウェルチについて語る | p.182 | 12分 | |
第11章 生きるか死ぬかの決断 | p.200 | 10分 | |
第12章 ドラッカーの戦略論 | p.215 | 13分 | |
第13章 第4次情報革命 | p.236 | 13分 | |
第14章 リーダーにとって何より重要な仕事 | p.256 | 11分 | |
第15章 イノベーションについて | p.273 | 17分 | |
エピローグ 巨星ドラッカーの誕生 | p.299 | 23分 |
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