IBMの創業者、トーマス・ワトソンの息子である著者が、IBMのCEO時代に著した経営書。1962年に書かれたものであり、現在の環境と異なるため、一部参考にならない内容もある。しかし、現在でも十分に示唆に富む事が書かれている。
当時のIBMが社員のクビを切らない、従業員の処遇に格差をつけないなど、日本的な経営が行われていた点が興味深い。
ユニクロ柳井氏が推薦している。
すべての大きな組織には、追い風の時も向い風の時も導いてくれる原理・信条が必要である。会社の成功を決定づける最も重要な要素は、それら信条を「忠実に固守すること」にかかっている。
IBMでは3つの核となる信条が会社の成功の基礎になった。
①個人を尊重する
②世界一の顧客サービスを提供する
③すべての仕事を最高のやり方で遂行する
1914年生まれ。IBM元CEO IBMの伝説的な創業者、トーマス・ワトソン・シニアの息子。大学卒業後、IBMの営業担当社員としてマンハッタンに勤める。1946年には副社長、1952年には社長に任命される。1956年に最高経営責任者(CEO)になり、会長職も兼任。心臓発作に襲われた翌年の1971年までその職をつづけた。 父親と同様にワトソンの関心は自分の会社の領域を超えて、広く公共の問題にまでおよんだ。いくつもの団体の理事を務め、労務管理政策問題の大統領諮問委員会のメンバーでもあった。1993年逝去。
帯 ファーストリテイリング代表取締役 柳井 正 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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1 最高のものを、どうやって引き出すか? | p.19 | 4分 | |
2 社員を、いかに成長させるか? | p.27 | 11分 | |
3 最高のサービスと完璧な仕事とは? | p.47 | 9分 | |
4 激しい変化に立ち向かうには? | p.63 | 12分 | |
5 成長と変化から、何を学ぶか? | p.85 | 10分 | |
6 公共の利益を考える | p.103 | 11分 | |
7 新たな問題に、新たな方法で取り組む | p.123 | 7分 | |
あとがき | p.137 | 2分 |