ユニークなサービスと独特な組織づくり・経営手法で有名な面白法人カヤック。カヤックの人事組織の制度を紹介し、その成長の秘密を分析している。
単に面白いことだけをする訳ではなく、その背後にはユニークだが、厳しくもある組織経営が存在する。激しい環境変化に対応するため、あえて組織に揺らぎを与えることで、独自の事業展開をしているカヤックの秘密に迫る1冊。
カヤックの着実な経営の根底にあるのは独創的な組織づくりである。いわば「事業戦略」ではなく「組織戦略」によって成長してきたのが大きな特徴である。
その3つの要素は次の通りである。
①「誰と一緒にやるか」を重視
②コミュニケーションの「しくみ化」「見える化」を徹底
③サービス、組織まですべてにオリジナルを求める
カヤックでは「人」「コミュニケーション」「オリジナリティ」が重視されている。安心感と厳しさ、相互理解と違和感、安定と変化。これらが一人ひとりのメンバーを常に揺さぶり、組織全体に絶え間ない「揺らぎ」がもたらしている。その組織は矛盾のように見えつつも、同時にそうした矛盾を包み込み、むしろ積極的に成長の原動力としているかのように映る。
この組織が、今後300人、1000人へと成長していく過程でどのような展開を見せるのか、大いに楽しみである。
著者 古井一匡
編集者、ライター 編集プロダクション勤務を経て、現在はビジネス書を中心に書籍の企画・編集・ライティングなどを行う。
日経トップリーダー |
週刊 ダイヤモンド 2011年 12/10号 [雑誌] ブックファースト ルミネ川越店 店長 金子 剛士 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 8分 | |
序章 カヤックはどんな会社なのか? | p.25 | 8分 | |
第1章 「何をするか」より「誰とするか」 | p.39 | 16分 | |
第2章 自分たちの「強み」を確認 | p.65 | 16分 | |
第3章 「経営理念」を遊ぶ | p.91 | 13分 | |
第4章 「構造と制度」の整備 | p.113 | 19分 | |
第5章 組織拡大とチーム運営 | p.145 | 16分 | |
第6章 ネットワークと組織の質的変化 | p.171 | 7分 | |
第7章 今後の課題と挑戦 | p.183 | 7分 | |
巻末対談 経営学の視点から見たカヤックの「矛盾」 | p.195 | 20分 | |
おわりに | p.228 | 2分 |
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好きなことをやる。価値観がだんだん変わってきている。これからの時代は、お金よりも自己実現。
2011-12-08
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2012-01-13
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