「人間の行動の95%は無意識に操られている」
最近の脳科学によって得られた発見をもとに今後のマーケティングにとって大切なことが説明されている。これまでの「消費者が自分で考え、判断して行動する」という前提を改め、習慣として商品を買ってもらうようにする方法を紹介している。
スターバックスの成功要因は「店舗数の多さ」にある。消費者にとって「すぐ見つかる」という便利さが容易に習慣化へとつながり、同社を成功に導いたと分析。これからのマーケティングの目標は、顧客満足度ではなく顧客の習慣度であるとしている。
近年、脳科学と認知心理学の研究者たちは「人間の行動の95%は無意識に操られている」という驚愕の事実を発見した。成功するには、消費者から無意識に習慣として選ばれるものになる必要がある。
習慣脳を味方につけるポイント
①顧客の言動ではなく、習慣を確立する「行動」に注視する
②同じ結果が生じる行動を繰り返すことで習慣は育まれる
③顧客が判断脳(顕在意識)で考えていると、他の商品に乗り換えられやすい
④競合他社から顧客を奪うには、その顧客の習慣を壊さねばならない
著者 ニール・マーティン
著者、マーケター Ntelec,Inc CEO アルコールやドラッグの依存症治療機関で、カウンセラーとして克服プログラムを作成した経験から、人間における「習慣」の力に注目。病院経営に携わったのち、マーケティング、およびコンサルティング会社エヌテレク(Ntelec)を創業。 以後、認知心理学と脳科学を取り入れたニューロマーケティング、とくに「習慣」の力を活かすマーケティング法を指導・アドバイスする。
tokuriki.com 徳力 基彦 |
週刊 ダイヤモンド 2012年 1/14号 [雑誌] ブックファースト ルミネ川越店 店長 金子 剛士 |
帯1 エモリー大学ゴイズエタ・ビジネススクール教授 ジャグディッシュ・シース |
帯2 ベライゾン社シニアバイスプレジデント兼CMO ジョン・ストラットン |
帯3 マイクロソフト元シニアバイスプレジデント S・ソマセガ |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
デジタルマーケターが読むべき100冊+α コミュニケーション・デザイナー 河野 武 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.4 | 2分 | |
1 そのマーケティングの敗因は「脳」にある | p.14 | 9分 | |
2 習慣脳の仕組みを知る | p.28 | 30分 | |
3 知っておきたい記憶のメカニズム | p.75 | 12分 | |
4 覚えておくべき判断脳の役割 | p.94 | 6分 | |
5 iPodの成功から何を学ぶか | p.106 | 4分 | |
6 顧客満足度より大切なこと | p.113 | 8分 | |
7 設計から発売までを点検する | p.125 | 16分 | |
8 「価格」と「店内」と習慣の関係 | p.150 | 8分 | |
9 習慣を促すプロモーションの条件 | p.162 | 20分 | |
10 PRで脳によいイメージを刻む | p.194 | 4分 | |
11 ブランド構築の正しいあり方 | p.201 | 5分 | |
12 タバコとグーグルが教えてくれること | p.210 | 3分 | |
13 今すぐ消費者を「調教」しよう | p.215 | 11分 | |
14 習慣化させるまでの三つのステップ | p.232 | 5分 | |
15 習慣を維持させるために | p.240 | 3分 |