オークション会社であるサザビーズジャパンの社長が、三菱商事を辞め、画廊に転身し、その後サザビースに転職するという過去を振り返った自叙伝。サザビーズという会社の実態、オークションの裏側などが紹介されている。
究極の富裕層ビジネスに携わる人たちの仕事術から、新しい気づきが見つかるかもしれない1冊。普段、馴染みのない業界を知ることができ、エンターテイメント色が強い。
アートは数字上の能率だけでは扱えない。サザビーズでは、社員の行動は、どこか回遊魚的なところがある。一見、無意味に思える行動が、やがてビジネスとして実を結ぶ。
物質的な豊かさを追い求めるあまり、ライフスタイルなど、精神的な豊かさを忘れてしまった日本社会にとって、サザビーズという会社はヒントを与えてくれる。
著者 石坂 泰章
1956年生まれ。株式会社サザビーズジャパン代表取締役社長 東京芸術大学非常勤講師 三菱商事勤務を経て、1987年から2005年まで、20世紀美術の画廊を経営。取り扱い分野は、ポルケ、バゼリッツ等のドイツ現代美術中心。個人コレクターのほか、国公立美術館にクールベからリヒターに至るまでの幅広い分野の作品を納める。企業コレクションの企画立案、作品収集も行う。2005年11月より現職。
帯 ファーストリテイリング代表取締役 柳井 正 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 2分 | |
第1章 ライフスタイルが欲しくて、サラリーマンをやめた | p.13 | 17分 | |
第2章 ユニクロも丸ビルもアートビジネスに 巻き込んじゃえ | p.41 | 15分 | |
第3章 サザビーズジャパン社長への転職 | p.67 | 24分 | |
第4章 サザビーズのアートな仕事術 | p.107 | 12分 | |
第5章 アートビジネスにはリスクがつきもの | p.127 | 19分 | |
第6章 これがオークションの表と裏だ | p.159 | 18分 | |
第7章 コレクターは「幸せ」を体現した存在 | p.189 | 24分 | |
あとがき | p.229 | 1分 | |
特別対談 ユニクロとサザビーズをつなぐもの | p.231 | 5分 |
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富裕層ビジネスが景気などの外部環境に左右されないというのは、アート作品の希少性のためなのだろう。その分、マーケットは余り大きくならないか。
2011-12-08
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