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グレイトフル・デッドとは

グレイトフル・デッドは1965〜1995年の間に、2300以上のライブを行い、ロック史上最も人気があるツアーバンドの地位を確立した。13枚のスタジオ録音アルバムも売れたが、バンドを別格の存在にしたのが独自の「ライブ体験」である。様々な音楽ジャンルの要素を組み合わせた自由な演奏スタイルにより、完全に新しいサウンドを生み出した。バンドは30年あまりで500曲ほど演奏したが、その内オリジナルは150曲に過ぎなかった。彼らは、ライブごとに何を演奏するか全く予想がつかない。その意外性がライブ体験の一部であった。

グレイトフル・デッドの教訓

①従来の業界の思い込みを見直す
レコードアルバムを売るビジネスモデルから、ライブで稼ぐビジネスモデルを作った。従来のやり方を変える意思があれば、新しいチャンスは生まれる。「製品」を革新するよりも「ビジネスモデル」を革新する方が大切である。

②消費者をエヴァンジェリストにする
ファンに録音を許可し、録音テープを交換し合うファンの膨大なネットワークを作った。音楽を無料とすることで、さらに多くの人が知ることになり、結果として顧客は増える。

③消費者に直接販売する
ツアー情報をいち早くファンに知らせるために1970年代初頭に会報を始めた。自前のチケット販売事務所を作り、熱心なファンに良い席を提供した。顧客に対し敬意をもって丁重に扱うことが、より熱心なファンを作る秘訣である。

④たくさんの熱心なファンを作る
自分たちが考えるライブの「イメージ」を観客に押し付けることをしなかった。グレイトフル・デッドの場合、バンドではなくファンのコミュニティが「グレイトフル・デッド体験とは何か?」を決めた。ソーシャルメディアの時代、企業が考え方を押し付けることはできない。

やるべきこと

・独自のビジネスモデルを築くには、まず自分の業界をよく知ること
 助言を求めるなら、自分とは違う業界の切れ者がいい。
・記憶に残る印象的な名前を見つけること
・マーケティング部門は、異なるスキルを持つ人たちで構成すること
・社員に自社ブログやツイッターを奨励すること
 過ちは隠さない。
・ブログ、ツイッター、動画配信など、実験してみること
 失敗から学ぶことができる。
・ウェブサイトに個性を取り入れること
 業界のどのライバルとも似ていない独自のものを目指す。
・一方的なメッセージや文句を取り除き、ファンに任せること
・最も忠実なファンに絞った企画をすること
・ブログ、ツイッター、フェイスブックなど、リーチの対象を増やすこと
・顧客と直接つながること
・無料で価値あるもので人々を引きつけること
・本当にやりたいことをやること