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2012/01/08更新

暇と退屈の倫理学

359分

5P

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どのようにすれば退屈から逃れられるのか

なぜ人は退屈するのか?人は退屈にどのように向き合うべきか?

何をしてもいいのに、何もすることがない。何かに没頭したい、打ち込みたいという人に対して、暇と退屈について解説し、新しい生き方のヒントを与えてくれる1冊。

超短要約

資本主義の全面展開によって、少なくとも先進国の人々は裕福になった。そして、時間的余裕、暇を得た。だが、暇を得た人々は、その暇をどう使って良いのかわからない。何が楽しいのかわからない。自分の好きなことが何なのかわからない。

そこに資本主義がつけ込む。文化産業が、既成の楽しみ、産業に都合の良い楽しみを人々に提供する。今では労働者の暇が搾取されている。人は退屈することを嫌うから、与えられた楽しみ、準備・用意された快楽に身を委ね、安心を得る。

人はなぜ暇のなかで退屈してしまうのか、我々は退屈とどう向き合うべきか。

人が退屈するのは、脳の能力が発達し、環世界を自由に移動できるからである。
(一つの世界にひたっていることができない)
我々は人間であることを楽しみ、楽しみを学び、思考することによって、退屈から逃れることができる。

著者 國分 功一郎

1974年生まれ。高崎経済大学経済学部准教授 専攻は哲学。著書に『スピノ ザの方法』がある。

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編集者 斎藤 哲也

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
まえがき p.7 4分
序章 「好きなこと」とは何か? p.13 13分
第一章 暇と退屈の原理論──ウサギ狩りに行く人は本当は何が欲しいのか? p.31 27分
第二章 暇と退屈の系譜学──人間はいつから退屈しているのか? p.69 21分
第三章 暇と退屈の経済史──なぜ“ひまじん”が尊敬されてきたのか? p.99 30分
第四章 暇と退屈の疎外論──贅沢とは何か? p.141 40分
第五章 暇と退屈の哲学──そもそも退屈とは何か? p.197 36分
第六章 暇と退屈の人間学──トカゲの世界をのぞくことは可能か? p.247 33分
第七章 暇と退屈の倫理学──決断することは人間の証しか? p.293 31分
結論 p.337 14分
あとがき p.357 4分

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