人の幸福は、以下の5つの要素によって決まる。
仕事の幸福
人は皆、その日にすべき何かを必要としている。それがワクワクするものであれば理想的である。もし、健康的で経済的な不安がなくても、今の仕事が嫌いであれば、フラストレーションを抱え続けることになる。
ある研究によれば、幸福に最も影響を与える出来事は「長期にわたる失業状態」であった。配偶者を亡くしても、多くの人は数年後には以前の幸福度レベルまで回復する。長期にわたる失業は、以前の幸福度レベルに回復するという訳にはいかない。
また、人が長生きできるかどうかは「仕事の幸福」次第であることも明らかになっている。
人間関係の幸福
人生で印象に残っている出来事や体験には「自分以外の誰か」が関わっていたはずである。周囲の人との人間関係が人生に与える影響は大きい。
ハーバード大学が行った研究によれば、家族や友人が幸せを感じていると、幸せを感じる可能性が15%高まるという。そして、年収が1万ドル増えても幸福度は2%しか増えないことがわかった。幸福になりたいなら、収入を増やすより、家族や友人との関係を強める方が効果的である。
人間関係の幸福を高めるには、まず親友を持つことである。その親友との関係の質が、健康状態と幸福に重要な役割を果たす。既婚者は夫婦お互いが一番身近な親友となるが、夫婦関係がこじれると、健康状態が悪化し老化が加速するという研究結果も発表されている。
人間関係の幸福度が高い人は、応援してくれる仲間に囲まれている。こうした人たちは、意識的に時間を作って、仲間と集まったりすることで絆を深めている。
経済的な幸福
「物」ではなく「体験」にお金を使うことは、自分の幸福度に加えて、一緒に過ごした人の幸福度も高める。物を購入した場合、買った当初の嬉しい気分は時間とともに色あせるが、旅行などの体験は、楽しい経験に加え、その日を楽しみに待つ時間と、思い出が得られる。
経済的な幸福度が高い人たちは、収入や純資産がいくらあるかという数字よりも、経済的な安心感を大切にしている。「自分が何かをしたいと思った時に、それを実行するに十分なお金を持っていると思えること」が経済的な幸せ感を3倍も高める。
身体的な幸福
週に2日以上運動する人は、運動していない人に比べて圧倒的にストレスが少なく、幸せな気分で生活している。最近の研究では、たった20分間軽く運動するだけで、その後12時間後も良い気分で過ごせることがわかった。
身体的な幸福度が高い人たちは、定期的な運動を欠かさず、その結果1日を気持ちよく過ごしている。
地域社会の幸福
どんな小さなことでも、自分が住む地域社会をより良くするための活動に参加することで、自身の幸福度は向上する。