中国ビジネスに失敗しない7つのポイントは以下の通りである。
反日メッセージに敏感になれ
中国には反日感情を呼び起こす「抗日記念日」と言える日がある。
7月7日 盧溝橋事件の日
8月15日 対日戦勝記念日
9月18日 満州事変の日
12月13日 南京大虐殺の日
この4日間は記者発表などを含めたイベントを行わないようにした方が良い。対日感情は一朝一夕には変わらない。過去とは切り離したポジティブなメッセージを発信していくことが大切である。
また「消費者の日」である3月15日とその前後も注意が必要である。その時期の政治・外交問題への報復や中国ブランドを守る意味を含めた「外資叩き」が行われることが多い。
タブーには触れてはいけない
中国はタブーの多い国だが、中でも「台湾問題」には注意が必要である。地図上で、台湾が中国と同じ色に塗られていないだけで苦情が出る。表記に関しても、台湾が単独の国家であるという印象を与えないように配慮する必要がある。
台湾問題以外にも「天安門事件」「法輪功」「チベット問題」はタブーである。タブーには最初から触れないことが賢明なスタンスである。
中国メディアの特質を掴め
現在のメディアの事情を把握し、メディア関係者と有効な関係を構築しておくことは重要である。中国のメディアでは「お金の問題」が意味を持つ。お金を受け取らない記者もいるが、記者会見では100〜300元程度の交通費を渡すことが不文律として残っている。渡さないと紹介記事を書いてもらえなくなる。
中国のメディアは、中国共産党による情報統制に背けない。インターネットも検閲が行われている。こういった事情を理解し、様々なメディアと付き合うことが大切である。
中国人の金銭感覚を理解せよ
中国は信用取引がなかなか成り立たない世界である。債権回収には注意が必要である。
中国では、社会的地位と財力を誇示するために、高価なものを消費するという「見栄の文化」がある。
中国人のお金に対する感覚は、虚栄心や猜疑心が反映されている部分が大きい。
中国人社員の心理を掴め
中国人は個人主義が強いため、集団になった時には自己主張ばかりして、能力が発揮されない。中国人を雇用した場合には、その特性を考え、どのポジションで、どのような仕事をしてもらうのが有効か判断することが大切である。
中国での広報活動のルールを学べ
中国社会のニーズに合致し、政府の賛同が得られ、パブリシティ価値がある広報活動を行う必要がある。そのため、政府関係者に人脈を広げ、社会貢献型広報活動に力を入れることが大切である。
「危機」は必ず起こると心得よ
予兆を早期に発見し、嵐が起こる前に対処することが、大切である。