「パブリックネス」の定義
①情報・思考・行動をシェアする行為、またはそれらをシェアしている状態。
②人を集めること、または人・アイデア・大義・ニーズの周りに集まること。
つまり「パブリック」を形成すること。
③周囲とコラボレーションするために、プロセスをオープンにすること。
④オープンであることの倫理。
パブリックとプライバシー
ある事柄について私的な立場を決め、それを公開することで、同じ考えを持つ人とつながり、アイデアを共有し、組織的に行動する。同時に、他者の考えや、議論に耳を傾けることで、私的な判断は左右される。
パブリックとは、プライバシー次第である。公私の境目は、自らが選ぶ。人目にさらすか、シェアするかどうか、参加するかどうか。それぞれにメリットがあり、リスクが伴う。
それを選ぶ時には、プライバシーのリスクを考えるだけでなく、パブリックのメリットも考えるべきである。自らをオープンにすれば、学び、つながり、協力する機会を得る。ウィキペディアやグーグル検索、フェイスブックといったツールを通じて、集合知を手に入れることができる。皆が集まれば、これまでにないパブリックな存在が生まれる。
パブリックネスのメリット
今では全員がパブリックな人生を生きる可能性がある。個人として、企業として、組織として、どこまでパブリックになると良いのか?それを決めるには、次のメリットを考える必要がある。
①つながりが築かれる
②他人が他人でなくなる
③コラボレーションが生まれる
④集合知を解き放つ
⑤完全神話が払拭される
(オープンになることで完全を前提にしなくて良くなる。改善すれば良い)
⑥偏見を解く(団結し、批判や敵と正面から向き合う)
⑦名声が得られる、または認知される
⑧組織する
パブリックであることの注意点
①ネットに出したものは、永久に消えない。
②チャンスに目を向けて、メディアの一面に載せられることを言おう
③荒らしにかまわない
④失敗したら、自分の責任だと認めよう
⑤人の役に立つなら情報を分け与えよう
パブリックの原則
パブリックとプライバシーの問題について必要なことは、議論することである。何が大切かが見えてくる。著者が考える原則は以下の通りである。
①僕らには接続する権利がある
②僕らには言論の自由がある
③僕らには集会と行動の自由がある
④プライバシーとは「知る」倫理である
⑤パブリックとは「シェアする」倫理である
⑥僕らの組織の情報は「原則公開」、「必要に応じて非公開」である
⑦パブリックなものとは、みんなにとっていいことである
⑧すべての情報は平等である
⑨インターネットは開かれ、広く行き渡り続けるべきである