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2011/11/11更新

ハングリーであれ、愚かであれ。―スティーブ・ジョブズ最強脳は不合理に働く

156分

6P

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好きなことをすると脳は疲れない

ジョブズは世界に衝撃を与える製品を作ることに人生をかけてきた。世の中にない凄いモノを生み出すのはかっこいいが、簡単なことではない。それどころか、リスクだらけで失敗に終わる確率の方が断然高い。

本来、生物は脳にある扁桃体という部位が働いて、危機を察知するという機能を持っている。しかし、人類にはリスクを承知で挑んでいく「開拓者」がいる。ジョブズはいつでも開拓者であり、その行動や決断は常人には理解できない。

ところが、脳の働きを考えると意外と理にかなう点もある。今日までジョブズは、自分が大嫌いなことを嫌々してきた訳ではない。自分の大好きなことを仕事にし、一生を賭けるに値するものとして全力で取り組んだ。脳科学の知見では、好きなことをしている時、脳は疲れづらいということがわかっている。

ジョブズの事業家としてのスタートはお金目的であったが、幸運だったのはすぐに自分が本当に好きな事を見つけることができた点である。「自分がしていることがたまらなく大好きだ。それこそが自分を動かし続けているただ一つのものだ」と自ら成功の秘訣を明かしている。

体験的合理性を飛び越えろ

「過去の体験が未来に通用する」と安穏に考えると痛い目に遭うが、全く役に立たない訳ではない。特に過去の失敗は有効な価値がある。過去の失敗体験を今に生かす「体験的合理性」は重要である。

ジョブズにとって、アップルでの体験的合理性の一つが「自社で開発したもの以外は使わない」という考えであった。マッキントッシュが素晴らしい完成度を達成できたのは、すべてアップル社内で開発を推し進めたからだった。

しかし、後にアップルがマイクロソフトのウィンドウズに敗れたのは、自前完結主義にあったことは明らかである。

ジョブズは、iPodで体験的合理性から飛び出した。iPodは99%が外注と言っていい。「自前主義から脱却する」という判断ができたのは、ジョブズが変化を遂げた証である。体験的合理性の枠の中にいる限り、革新的な進化は不可能である。

ストレスと脳

ジョブズは強烈なストレスに負けなかったから、数々の失敗から復活することができた。世間ではジョブズはストレスに強い人間だと見る。

人間は幼い頃に体験したストレスによって、成長してからストレスに弱い大人になる場合がある。ジョブズは養子であり、幼い頃は養父母の手を焼かせる子供であった。

しかし、ジョブズを見ていると、生まれや育ちや学歴がどうであっても、好きなことを見つけそれに全力で打ち込むことができたなら、ストレスなど蹴散らして、実り多き素晴らしい人生を歩んでいけると確信できる。

「偉大な仕事をする唯一の方法は、自分がしていることを心から好きになることだ。」