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2011/08/04更新

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

427分

26P

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ビジョナリー・カンパニーとは

ビジョナリー・カンパニーとは、先見的なビジョンを持っている企業のことであり、業界で卓越し、他社からも広く尊敬を集め、大きなインパクトを世界に与え続けてきた企業をいう。

ビジョナリー・カンパニーに必要なこと

①基本理念がなくてはならない。
②進歩への意欲を常に維持しなければならない。
③基本理念を維持し、進歩を促すための、一貫性がとれた組織でなければならない。

ビジョナリー・カンパニーの真髄は、「基本理念」と「進歩への意欲」を、組織のすみずみにまで浸透させることにある。目標、戦略、方針、過程、企業文化、経営陣の行動、オフィス・レイアウト、給与体系、会計システム、職務計画など、企業の動きすべてを「基本理念」と「進歩への意欲」、つまりビジョンのために、一貫性を持たせることが必要である。

基本理念を維持し、進歩を促すための方法

ビジョナリー・カンパニーになるために必要な条件「基本理念を維持する」「進歩を促す」は、以下の方法によって達成する。

①社運を賭けた大胆な目標(BHAG)
リスクが高い目標やプロジェクトに大胆に挑戦する。=進歩を促す

②カルトのような文化
基本理念を信奉している者以外は、追い払われる。=基本理念を維持する

③大量のものを試して、うまくいったものを残す
計画も方向性もないままに、様々な行動を起こし、なんでも実験することで、予想しない進歩が生まれる。=進歩を促す

④生え抜きの経営陣
社内の人材を登用し、基本理念に忠実な者だけが経営幹部の座を手に入れる。=基本理念を維持する

⑤決して満足しない
徹底した改善に絶え間なく取り組み、未来に向かって、永遠に前身し続ける=進歩を促す

ビジョナリー・カンパニーの特徴

①会社を始めるにあたって、必ずしも素晴らしいアイデアがあった訳ではない。
②偉大なカリスマ的指導者は必要としない。
③利益の追求を最大の目的せず、理念と利益追求を両立させている。
④「正解」と言える共通した基本的価値観はない。
⑤基本理念を信仰に近いほどの情熱を持って維持しており、理念を変える事は稀である。
⑥社運を賭けた大胆な目標に挑むことを恐れない。
⑦基本理念に合わない人にとっては、良い職場ではない。
⑧大量のものを試し、うまくいったものを残す方針を取っている。
⑨社外からCEOを迎えた例が少ない。
⑩競合ではなく自らに勝つことを第一に考えている。
⑪安定か前進か、利益か価値観の尊重かといった二者択一をせず、両方追求する。
⑫経営者の発言が先見的というだけではない。