対日政策三十年のキャリアをもつ外交官が見た「トモダチ作戦の内幕」「沖縄基地問題の迷走」「日本の政治家たちへの評価」など。
米国務省元高官の視点から、日本の意思決定の問題、及び日米問題を冷静に分析し、本音で告白しています。
■日本が決断できない理由
①過剰なコンセンサス社会になっている
政治とは本来、ぶつかりあう価値を調整し、利害のせめぎ合いにぎりぎりの折り合いをつけて、最終的な決断を下す営みであるが、日本の政治エリートはいつの間にか、そうした本来の仕事を棚上げする傾向が出てきた。「コンセンサス」の美名の元に決断を先送りし、二股にかけて責任を回避しているのである。
②醜い現実を見ない文化になっている
見て見ぬ振りをする文化は世界中に存在するが、日本の場合、政治エリートが現実を直視しない傾向にある。福祉・年金・財政赤字などの苛酷な現実に目をつぶり、ツケを次世代に回そうとしている。
③極度に失敗を恐れる精神文化になっている
現代の日本では、「一度失敗すると終わり」という恐れが強すぎ、慎重になりすぎて決断が遅れる傾向にある。
著者 ケビン・メア
1954年生まれ。アメリカ合衆国の弁護士 アメリカ国務省の日本部長であったが、「ゆすり発言」報道で解任。 NMVコンサルティング上級顧問。
THE 21 (ざ・にじゅういち) 2011年 10月号 [雑誌] |
週刊 東洋経済 2011年 9/24号 [雑誌] |
日本経済新聞 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.1 | 10分 | |
トモダチ作戦の舞台裏 | p.19 | 18分 | |
嵌められた「ゆすりの名人」報道 | p.53 | 16分 | |
横紙破りの外交官として | p.83 | 14分 | |
アメリカは日本を手放さない | p.109 | 21分 | |
沖縄「反基地」政治化との戦い | p.147 | 22分 | |
日米同盟の内幕 | p.187 | 18分 | |
七転八起でいいじゃないか | p.221 | 6分 |
責任を擦り付け合っている、過剰コンセンサスになっている。これは、政治家だけでなく、全員にいえることだ。
2011-12-26
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日本は、過剰コンセンサス社会というツッコミ。ごもっとも。
2011-12-08
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